斉藤・とや氏 「選択肢奪う」
日本共産党の斉藤まりこ、とや英津子両東京都議は30日の都議会文教委員会で、都立高校夜間定時制7校を募集停止・廃止する方針案の撤回を求めました。
斉藤氏は、都教育委員会が2026年度募集停止を打ち出した北豊島工科高校(板橋区)、蔵前工科高校(台東区)を視察したと紹介。「専門性も高く特色ある実践的な教育の機会を、困難を抱える子どもたちに提供する役割を担っている。廃止されれば子どもたちの選択肢を奪うことになる」と批判しました。
都教委が22年度に夜間定時制在校生に聞いた「現在通う学校で特によかった点」の調査で、回答上位が「自宅から近い」「自分のやりたい勉強ができる」「授業が分かりやすい」だったと指摘。「不登校の子は『人の目が気になる』と電車に乗れないことも珍しくない。学校が近くにあることが重要だ」と述べました。
斉藤氏は、夜間定時制とチャレンジスクールに通う20代以上の生徒数を質問。都教育庁の猪倉雅生・担当部長は、夜間定時制では10代2000人に対し20代以上200人、チャレンジ校では10代3800人に対し20代以上80人と明らかにしました。
斉藤氏は「チャレンジ校は制服もあり、学齢期を過ぎた人には通いにくい。制服がないか自由な夜間定時制は年配者でも通いやすい」と指摘。自らの調査で寄せられた声も無視して、夜間定時制の募集停止を強行しようとする都教委を批判しました。
とや氏は、立川地区チャレンジ校の開校(25年度)後も立川高校夜間定時制を廃止せず存続させるよう求めました。
(しんぶん赤旗2024年10月1日付より)