医師長時間労働正せ

宮本議員 養成人数削るな

衆院厚労委

質問する宮本徹議員=12日、衆院厚労委

 日本共産党の宮本徹議員は12日の衆院厚生労働委員会で、医師の長時間労働の是正を図り、医師養成数の削減をやめるよう求めました。今月から勤務医の時間外労働に上限規制が設けられましたが、労働時間に算入されない「宿日直許可」の乱発や「自己研さん」扱いなどによって、長時間労働が是正されていない実態が報道などで明らかになっています。

 宮本氏は「『医師の働き方改革』でサービス残業が広がっていないか。労働基準監督署の定期監督に位置付けて調べる必要がある」と指摘。武見敬三厚労相は「法令違反が認められた場合には、是正指導を徹底する」と答えました。

 宮本氏は、長時間労働の解決には「そもそも医師の数が足りているのかの議論が必要だ」と指摘。医師の必要数を考える上で、(1)必要な医療へのアクセス(利用)(2)医師のワークライフバランス(生活と仕事の調和)の実現(3)大学病院等での十分な医学の研究時間―の三つの要素が欠かせないと強調しました。

 武見厚労相は「指摘の点は極めて重要だ。これを踏まえながら医師の需要や供給の算出を行っていく」と答弁。厚労省が2020年に示した需給推計は過労死ラインの月80時間の時間外労働が前提になっているとして見直しを迫る宮本氏に、武見厚労相は「推計の前提と実態が大きく変わる場合は、必要に応じて確実に見直しを検討する」と述べました。

(「しんぶん赤旗」2024年4月13日付より)