朝鮮人虐殺謝罪せよ 宗教者ネット集会 

宮本徹氏あいさつ

100年前の関東大震災のあとに起きた朝鮮人虐殺の歴史に向き合い、その課題を考えよう―。平和をつくり出す宗教者ネットは21日、衆院第2議員会館で院内集会を行い、30人が参加しました。

日本キリスト教協議会総幹事の金性済(キム・ソンジェ)さんが講演しました。金さんは「当時、虐殺の原因をつくったのは国家自身であったにもかかわらず、軍人や官憲は処罰せず、形ばかりで処罰された自警団員も(当時の)皇太子の結婚によって恩赦となった。最後はあいまいな形にして『これ以上真相を究明するな』というのが、近代日本の大量虐殺の後始末だった」と強調しました。

その上で「軍人や官憲、自警団の人数は少数だが、その他多数者が何をしていたのか。殺されていく朝鮮人を見なかったことにする多数者にならざるを得なかった現実を忘れてはいけない」と語りました。
日本共産党の宮本徹衆院議員が参加し、あいさつしました。宮本氏は関東大震災後の朝鮮人虐殺について「政府がやるべきことは調査をし、謝罪すること。政府に求めていきたい」と述べました。

埼玉県から参加した男性(83)は、今も在日コリアンなどに対する差別が日本社会に強く残っていることに「私たち自身が変わり、(日本の)政治家も変えていかないといけない」と話しました。

(「しんぶん赤旗」9月22日付より)

金性済さんの講演を聞く集会参加者=21日、衆院第2議員会館(しんぶん赤旗提供)