横田基地2010〜2012年3件

防衛相と環境省などから話を聞く日本共産党国会議員、地方議員ら=29日、参院議員会館(しんぶん赤旗提供)

米軍横田基地周辺など東京都多摩地域の地下水や水道水から、発がん性や免疫抑制など健康影響が指摘される有機フッ素化合物(PFAS)が検出されている問題で、防衛省の担当者は29日、同基地で2010~12年にPFASの漏出が3件あった事実を公式に認めました。

泡消火剤「来秋までに交換」

日本共産党の国会・地方議員らが、PFASを含む泡消火剤の同基地での使用について防衛、外務、環境各省から行った聞き取りで明らかにしたもの。

防衛省は、漏出量については「米軍側から確認が取れていない」と回答。2020年にも3件の漏出があったと報じられたことについては、米側に確認中としました。

環境省は「一般的に、漏出すれば地下への浸透は十分考えられる。どう対応したか、防衛省と連携し事実関係を確認したい」と答えました。

防衛省はまた、泡消火剤について、PFOSやPFOAを含まない物と交換中として「横田基地は2024年9月までに交換完了予定」と答えました。

聞き取りには、田村智子副委員長・参院議員(衆院東京比例候補)、笠井亮、宮本徹(東京比例・20区候補)両衆院議員、吉良よし子、山添拓両参院議員、樋口まこと衆院東京18区候補、都議、関係市議らが参加。多摩地域で自主血液検査に取り組む住民も同席しました。

各議員は「米軍は漏出の報告書を出しており、政府としても開示を求めるべきだ」と要求。汚染について国の責任で原因を究明すべきだと求めました。

参加者は「国分寺市では長年、地下水を飲んできた。住民の命を守ることに、真摯(しんし)に向き合ってほしい」などと指摘しました。

(「しんぶん赤旗」6月30日付より)