「生態系を守れ」
日本共産党の原純子東京都議は16日の都議会環境・建設委員会で、都の「生物多様性地域戦略」について、開発や公園整備での樹木伐採を改めなければ、緑が失われる。生態系を守るため、全庁を挙げて実効ある取り組みを」と求めました。
4月に改訂した「生物多様性地域戦略」は、東京の生物多様性の課題として開発による森林・農地の減少などを挙げ、2030年までに「生物多様性の保全と回復」「生物多様性の恵みを持続的に利用」などを図るとしています。
原氏は、人の手が入らなくなり荒廃した森林、里山の回復には「公の支援が必要」と述べ、保全地域の指定や公有化とともに、自然公園区域での産業廃棄物処理施設計画などによる自然破壊に歯止めをかける仕組みも求めました。
神宮再開発や日比谷公園などの再整備で樹木を伐採する計画に触れ「開発や公園再整備の考えを改めなければ、保全地域を増やしても、どんどん緑が失われる。100年の樹木をなくして芝生を敷くのでは、緑の質が問われる」と批判し、生態系を守る取り組みを求めました。
都環境局の和田慎一自然環境部長は「生物多様性の保全と回復の取り組みは、地域戦略の趣旨を踏まえ進められる」と答えるにとどまりました。
(「しんぶん赤旗」6月20日付より)