憲法の完全実施こそ 田村副委員長が街頭演説

憲法施行76種年街宣で訴える田村智子副委員長右は原田あきら都議、左は清水みちこ豊島区議=東京・池袋西口(しんぶん赤旗提供)

日本共産党中央委員会と東京都委員会は3日、池袋駅西口で憲法記念日の街頭演説を行いました。田村智子副委員長は「憲法9条を守り、生かすことは、私たちの暮らしを豊かに発展させる道でもある」と訴えました。宣伝には15人が参加。原田あきら都議、清水みちこ豊島区議らがマイクを握り、手を振る人の姿も多くみられました。

田村氏は、「憲法にのっとった政治がいまだ実現していない」と指摘。同性カップルや別姓夫婦は法律上の家族と認められず、低い最低賃金で「健康で文化的な最低限度の生活」も保障されていないとして、義務教育の無償化を含めた「日本国憲法の完全実施を皆さんと共に求めていく」と訴えました。

田村氏は、岸田政権が進める大軍拡について、敵基地攻撃能力として導入する米国製巡航ミサイル・トマホークは、アフガン戦争やイラク戦争でも先制攻撃で相手都市を壊滅させるために使用されたと強調。また、北朝鮮や中国が長距離ミサイルを持てば日本への脅威になるのに、日本が持っても他国の脅威にならずに「専守防衛」の範囲内だという政府の説明は「破綻している」と批判しました。

原田氏は、50年以上前から非軍事ブロックでの安全保障の道を模索し続けている東南アジア諸国連合(ASEAN)を紹介。この10年間で経済的にも発達した地域だと指摘し、「軍事に頼らない文化・経済での交流のほうが、よほど経済発展と安全保障につながる」と訴えました。

観光中に通りがかった大阪市の女性(65)は、田村氏の「大軍拡は私たちの暮らしに直結する」の訴えに深くうなずき、「憲法をもっと勉強しようと思った。憲法を守るはずの国会議員が、憲法を変えようと初めに言い出すのはおかしい」と語りました。

(「しんぶん赤旗」5月4日付より)