自・公・維・国 賛成で可決
原発回帰に大転換する原発推進等5法案(GX電源法案)と、健康保険証を廃止しマイナンバーカードを強要するマイナンバー法等改定案が27日の衆院本会議で、自民、公明、維新、国民などの賛成多数で可決されました。日本共産党と立民は両案ともに反対しました。討論は原発推進法案のみで行われ、共産党の笠井亮議員が反対討論に立ちました。(笠井氏の反対討論要旨)
原発推進法案は、原発の活用を「国の責務」と明記することや、70年超の老朽原発の運転を可能とすることを盛り込んだ、五つの法律改定案を一本化した束ね法案。
マイナンバー法等改定案は、健康保険証を廃止し、申請交付であるマイナンバーカードなどに切り替えるもので、申請漏れや遅れから国民皆保険を揺るがしかねません。また、行政分野のマイナンバーの利用範囲を拡大し、プライバシー侵害の危険性を一層高めるものです。
原発推進法案の反対討論で笠井氏は、東京電力福島第1原発事故は「いまだ終わっていない」と強調し、わずか1カ月足らずの審議で原発回帰への大転換を決めることに抗議しました。
また、笠井氏は同法案の問題点として(1)原発を最大限活用することで、将来にわたり原発利用を固定・永続化する(2)原発事故の反省と教訓から生まれた「原発運転期間の原則」「推進と規制の分離」を踏みにじる(3)原発推進が、再生可能エネルギーの導入を阻害する―の3点をあげ、批判。「いまこそ、地産地消型で地域経済活性化に資する再エネ最優先で、多くの国民が願う『原発ゼロ』に転換することを強く求める」と主張しました。
(「しんぶん赤旗」4月28日付より)