学術会議人事介入 政権として調査せよ 田村智子氏が違法性示し迫る

田村智子議員は22日の参院予算委員会で、菅義偉前首相による日本学術会議会員候補任命拒否問題をめぐり、2018年に官邸が補欠会員の推薦名簿の順位を変えるよう介入していたことを示し、岸田政権として調査するよう求めました。

 田村氏は、18年8月の学術会議選考委員会の議事要旨で、官邸から補欠会員の推薦順位の変更を求められたが、理由の説明もなかったと報告されていると指摘。結果として推薦そのものが見送られた経緯を示し、「会員の選定と推薦は学術会議が行い、任命権者には法律上なんの権限もない。推薦名簿の変更を求めるのは違法な介入ではないか」と迫りました。

 松野博一官房長官は「名簿の提出前に学術会議と政府との間で意見交換が行われてきた。推薦への介入にあたるとは考えない」などと繰り返しました。

 田村氏は「名簿を変更しろ、理由は示さない。これが意見交換か。介入以外の何物でもない」と批判。ところが岸田文雄首相も「正式な推薦が行われる前の意見交換だと認識している」などと述べるだけ。田村氏は、違法な介入がなぜ起きたのか岸田政権として調査することを強く求めました。

(「しんぶん赤旗」2022年3月31日付より)