地毛証明書を”強制” / 高校の人権侵害   党都議団の調査で判明

この記事は約2分で読めます。

都立高校の「地毛証明書」について調査結果を発表する日本共産党都議団=22日、都庁(写真提供:しんぶん赤旗)

生まれつきの頭髪登録

都立高校で生徒に生まれつきの頭髪の色や性質を登録する「地毛証明書」を提出させるなど、人権尊重の理念と相いれない指導が行われている実態が22日、日本共産党都議団(大山とも子団長、18人)の調査で分かりました。情報公開請求で入手した資料で判明したもの。

都立高校全日制177校中、校則に頭髪の規定がある学校は150校(84.7%)、うち、地毛証明書のある学校は79校(44.6%)でした。

都教育長は昨年3月の都議会で、共産党の池川友一都議の質問に「頭髪の届け出の提出は任意」と答弁。しかし、地毛証明書に「任意」と明記した学校は5校にすぎず、中には頭髪の色の「基準」を超えた生徒に「入学式までに改善してきてください」としたり、生まれつきの頭髪の性質について「登録・許可」を得るよう求めたりするなど、事実上強制している学校もありました。

会見で池川氏は「他県では地毛証明書を見直す動きが広がっている。人権尊重の理念と相いれない地毛証明書などの校則を改善し、人権を尊重し子どもの意見を踏まえたものにするよう期待する」と述べました。

(「しんぶん赤旗」2021年2月23日付より)