【東京アラート】基準満たさず解除か/宇都宮けんじ都知事候補が小池氏に公開質状

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記者会見する谷川、宇都宮、海渡の各氏=1日、東京都新宿区

記者会見する(左から)谷川、宇都宮、海渡の各氏=1日、東京都新宿区(「しんぶん赤旗」提供)

宇都宮けんじ東京都知事候補は1日、都内で会見を開き、小池百合子知事が11日に解除した東京アラートについて解除基準をみたしていなかった可能性があるとして、小池氏に公開質問状を出したことを明らかにしました。

希望のまち東京をつくる市民選対の海渡雄一本部長、医師の谷川智行氏が同席しました。

アラート発令基準は、

(1)1日の感染者が20人以上(1週間平均)
(2)感染経路不明者が50%以上(同)
(3)週単位の感染者増加が1倍以上

でした。都は(1)が17・9人、(3)が0・98倍と説明。「いずれも目安を下回った」(小池知事)としてアラートを解除しました。

海渡氏が公開質問状の内容を説明。海渡氏は、感染症法に基づく「発生届」と東京都が発表している感染者数との落差を指摘しました。
発生届は医師が感染者を診断した時、保健所を経由して都道府県に届け出るもの。

海渡氏はアラートが解除された11日までの1週間で、発生届数は都が発表した数より30人多くなることを示しました。
その数字で見れば、(1)の基準で見れば22・1人となり、アラート解除の数値にはなりません。

宇都宮氏は「感染症対策は科学的根拠に基づいて行われなくてはいけない。アラート解除は小池氏の都知事選出馬表明の前日だ。政治的思惑を優先したのではないか。本来テレビ討論会で議論すべきことだが、ないので公開質問状とした。都民は疑問に思っており、小池氏はきちんと説明すべきだ」と強調しました。

公開質問状はこのほか、国が求めているPCR検査報告を、都が出していないことなども問うています。

(2020年7月2日付「しんぶん赤旗」より)