「しんぶん赤旗」に羽田新ルートの撤回を求める住民運動団体「羽田問題解決プロジェクト」の大村究(きわみ)代表へのインタビュー記事が掲載されましたので紹介します。

2020年1月25日付「しんぶん赤旗」14面より

羽田問題解決プロジェクトは、「都心部を低空飛行する新ルートは無謀だ」の一点で、各地の住民運動がつながっています。

私自身はもともと行機好きで、空港に見に行くこともあります。飛行機が飛ぶことそのものに反対なのではありません。

しかし、羽田新ルート計画は、世界トップクラスの超過密都市の上空を低空飛行させるもので、騒音だけでなく、落下物・墜落事故の危険があまりにも大き過ぎます。

「郊外」が流れ

世界の空港は、都心を回避して郊外に移すのが流れです。
羽田でもかつて沖合展開し、大田区や川崎市などの上空を飛ぶルートから、「海から出て、海から降りる」ルートに変更していたのです。

ところが、国交省は昨年12月、川崎市の石油コンビナート上空の飛行制限を突然廃止しました。
事故のリスクをどう認識しているのか。

国交省は新ルートを進める理由として、「世界の観光客を日本に呼び込む」ことを挙げました。
東京五輪までに羽田の発着回数を年3・9万回、成田空港の発着回数を4万回増やし、五輪後には羽田・成田あわせて100万回にすると言います。

しかし、専門家からは「管制のあり方を見直せば、新ルートを導入しなくても羽田の増便は可能だ」との指摘が出ています。

「議論はせず」

私たちは国交省に代替案の検討など公開討論を提案しましたが、国交省は「自分たちの仕事は結論を丁寧に説明することで、一般の人々と議論はしない」という態度です。

一方、昨年8月に、成田で発着しているデルタ航空が「首都圏の発着便を全て羽田に移す」と発表しました。

これを認めれば、「羽田・成田とも容量が足りない」という説明が成り立たなくなりますが、国交省は「今は空港の発着枠や便数を自由に決めるオープンスカイの時代だから、介入できない」という態度です。

日本の航空行政は長期的なビジョンを持っていない、その場しのぎの構想しかないのかと思わざるを得ません。

国交省は3月末の新ルート本格運用を前に、1月末から実際の飛行機で新ルートを飛ぶ「実機飛行確認」を行う計画です。

実際に飛行機が飛んでみると、騒音がいかに大きいか明らかになると思います。

現在、品川区民の会は新ルートの是非を問う住民投票の直接請求を計画しています。
行政訴訟の提起を話し合っている人たちもいます。

こうした取り組みを応援しながら世論を広げ、新ルート計画を敵回させたい。

(2020年1月25日付「しんぶん赤旗」より)