“比例でも共産党躍進を” 山口二郎法政大教授の訴え・池袋駅前

19日、東京・池袋駅前で行われた日本共産党の街頭演説での山口二郎法政大学教授の訴え(要旨)を紹介します。

山口二郎・法政大学教授
訴える山口二郎・法政大学教授
思い起こすと市民と野党の共闘は3年前の参院選の時から本格的に動きだしました。

その画期的な取り組みを作り出すにあたっては、あの安保法制が通ってしまった後、即座に、日本共産党の志位和夫委員長が国民連合政府という構想を打ち出したことが大きなきっかけとなりました。

そして、私たち、安保法制に反対し運動をした市民もこの際、政党の違いを乗り越えて日本の憲法と平和を守るために、ともかく一緒にたたかおうということで、今日までいろんな取り組みをしてきました。

あれから3年、「森友・加計」問題とか統計偽装とか、安倍政権の腐敗、堕落、民主主義の破壊はどんどん続いています。

今度の参院選で、市民と野党の共闘で与党の議席を減らし、安倍政権を退陣に追い込む、この大きな課題に、ともに取り組んでいかなければならない。

そのためには、もちろんいわゆる1人区における野党候補の一本化、市民と野党の共闘が大事なのですが、やはり、東京のような大都市や比例区では、日本共産党にもうんと頑張っていただかなければ野党全体の議席も増えていかないのではないかと思います。

ぜひとも、共産党の皆さんの躍進を私からもお祈りします。

時あたかも、米国のトランプ政権はイランに対して挑発を続け、あの地域の緊張が高まっています。

戦争が起こるということが決して絵空事ではない。そして、安保法制がある以上、トランプが勝手に起こした戦争に日本の自衛隊が参加を要求されるということも現実的なシナリオとなっています。

来週はトランプ大統領が日本にやってきます。ますます日米一体化という迎合の下で、アメリカと一緒に戦争をするという体制ができようとしている。

今こそ、憲法を守って平和な国日本を守るという大きな正念場に来ています。

そのためにもあの安保法制に反対した市民と野党がここで改めて決意を固めて、安保法制の廃止を勝ち取る必要があります。

国内政治でも、貧困や格差、雇用の破壊など、人間の生活を壊すような動きがどんどん進んでいる、これに対しても市民と野党が協力して、人間が大事にされる社会や経済を取り戻すということも、今度の参議院選挙の急務であります。

私たち市民連合は、5月中には野党各党の党首に集まっていただいて参院選に向けた共通政策についても一定の合意を作りたいと今、準備をしております。

その中でも志位さんは頼りになるリーダーです。市民と野党の共闘のエネルギーを引き出すために、これからますます、市民と野党の共闘の先頭に立って、日本の憲法、民主主義を守るたたかいをどんどん進めていっていただきたい。

私たちもともに頑張っていきたい。

(2018年5月20日付「しんぶん赤旗」より)