日本の命運を分ける参院選で、日本共産党の躍進を勝ち取ろうと18日、志位和夫委員長は東京都八王子市で街頭演説し、全国遊説をスタートさせました。

志位和夫委員長の訴えを聞く人たち=18日、東京都八王子市(Web版「しんぶん赤旗」より)

志位委員長は、安倍政権への批判と不信の声が広がる中、参議院選挙を「安倍政治サヨナラ選挙」にすることを訴えるとともに、「国民の誰もが希望をもち、安心してくらせる日本をつくる選挙」にしていくことを呼びかけ、「暮らし」「平和」「民主主義」の三つの問題で日本共産党の提案を縦横に訴えました。

比例代表での日本共産党の躍進、東京選挙区(改選数6)での吉良よし子候補の必勝を熱く訴える志位氏の演説の各所で、鈴なりになった聴衆から大きな拍手が起こりました。

吉良よし子参院議員は、「苦しみに心寄せ、国会に届けてきた」6年間の自らの活動を語るとともに、2期目を勝ち抜く決意を表明。

法政大学名誉教授の五十嵐仁氏が共産党への期待を語りました。

暮らし

志位委員長は、10月に消費税10%への増税を実施していいかは大きな争点だと強調し、内閣府の景気動向指数が6年2カ月ぶりに「悪化」になったと指摘。

「いよいよもって増税などできない」と語った志位委員長は、「強行すれば歴史的にも前例のない無謀な政策になります」として、「今からでも止められます。参院選で10%ストップの審判を」と訴えました。

志位委員長は、「今求められるのは、家計を応援し、格差と貧困をただし、暮らしの明日に希望がもてる政治に切り替えることです」と述べ、「暮らしに希望を―三つの提案」を語りました。

第1は「8時間働けばふつうに暮らせる社会」をつくることです。

最低賃金を全国一律1,000円にし、1,500円をめざすこと、そのカギは中小企業の社会保険料負担を減免して応援する制度をつくることにあることを強調しました。
政府の責任で保育・介護で働く人の賃金を月5万円引き上げること、保育士・介護士不足解消の一石二鳥になると語りました。
残業代ゼロ制度を廃止し、例外なく全労働者を対象とする法的規制で長時間労働をなくし、過労死をなくそうと訴えました。

第2は、「暮らしを支える社会保障を築く」ことです。

高すぎる国保料は「値下げこそ必要です」と強調。
全国知事会が提案する公費1兆円投入に大賛成だと語り、「平等割」「均等割」を廃止し大幅引き下げを実現しようと呼びかけ。
国の制度として小学校入学前までの医療費を無料化する制度をつくると語りました。

第3は、「お金の心配なく学び、子育てができる社会」をつくることです。

安倍政権の「大学無償化」のゴマカシを指摘するとともに、すべての学生を対象に、学費をただちに半減し、段階的に無償化すること、月3万円の給付奨学金制度をつくり、70万人が利用できるようにすることを訴え。
「幼児教育・保育の無償化」を消費税に頼らずに実施するとともに、認可保育所を増設して待機児童を解消すると語りました。

3つの提案を実行する財源は7・5兆円だと語った志位委員長は、「『こんなことが実現できるか』とお思いかもしれませんが、政治の姿勢を変えれば財源はつくれます」と述べ、「消費税に頼らない別の道」を提案。
「財界にモノが言える党が必要です。企業献金を受け取らない日本共産党を伸ばしてこそ実現に道が開かれます」と訴えました。

平和

平和の問題について志位委員長は、安倍首相が「参院選で改憲の是非を問う」と語ったことに言及。
9条2項の死文化、憲法の歯止めがなくなるという安倍9条改憲の二つの大問題を告発し、「改憲の是非を問うというなら、受けて立とうではありませんか。安倍改憲サヨナラの審判を下そう」と呼びかけました。

その上で志位委員長は、日本共産党の「平和のための三つの提案」――

(1)北東アジアに平和の共同体を
(2)核兵器のない世界を
(3)米軍基地の特権をただし、当たり前の主権国家を

を語りました。

第1は「北東アジアに平和の共同体をつくる」ことです。

共産党が5年前の大会で提唱した「北東アジア平和協力構想」を紹介。
朝鮮半島で起こった対話と交渉によって非核化と平和をめざす新しい動きに注目し、「私たちの『構想』がいよいよ現実味をましています。この方向にこそ地域の平和の希望があります」と語りました。

第2は「核兵器のない世界」を築くことです。

2017年7月に国連で採択された核兵器禁止条約は、現在、署名70カ国、批准23カ国に上り、来年には発効が見通せるところまできました。

志位委員長は「恥ずかしいのは日本政府です。唯一の戦争被爆国の政府でありながら、禁止条約に背を向けています」と批判し、「禁止条約にサインする政府をつくろう」と呼びかけました。

第3は「米軍基地の特権をただし、当たり前の主権国家」をつくることです。

志位委員長は、主権が最も乱暴に踏みにじられているのが沖縄だと指摘。
「新基地建設ノー」の審判が何度も下されているにもかかわらず政府が辺野古埋め立ての工事を続けていると批判し、「解決の方法は安倍政権を倒すことです。新基地断念、普天間基地撤去を実行する政府をつくろう」と話しました。

「主権侵害は東京でも起きています」と述べた志位委員長は、横田基地に米空軍の特殊作戦用のCVオスプレイが配備され、危険な訓練をしていると告発。傍若無人な米軍の行動の背景に、日米地位協定の問題があり、植民地さながらの実態があるとして、日米地位協定の抜本改正を呼びかけました。

異常な「アメリカいいなり」の根源に、日米安保条約があると述べ、「国民多数の合意で安保条約を廃棄し、対等・平等の日米友好条約をむすび、本当に独立国といえる日本の実現を」と力を込めました。

民主主義

日本の民主主義の問題について語った志位委員長は、参議院選挙は、候補者を男女同数にする努力義務を規定した「政治分野における男女共同参画法」が施行されて初めての国政選挙だと指摘。性暴力やハラスメントに勇気をふりしぼって声をあげる人たちが続き、絶対に孤立させてはならないと連帯する市民運動が「#MeToo」「#WithYou」などを合言葉に広がっていることは、「日本社会の大きな希望です」と語りました。

「市民の運動に寄り添い、学びながら、ジェンダー平等の実現、性暴力やハラスメントの根絶、LGBT/SOGIに関する差別をなくし、ヘイトスピーチをなくすために力をつくす」と表明し、「そのためにも差別や分断をあおる安倍政権に退場してもらおう」と訴えました。

統一地方選における日本共産党の道府県議・政令市議の当選者の女性比率は、それぞれ52%だったことを紹介。「ここには党をつくって97年、女性が無権利状態だった時代から、男女同権のためにたたかい続けた日本共産党の姿があらわれています。ともに手を携え、誰もが尊厳をもち自分らしく生きられる社会をつくりましょう」と語りました。

吉良議員の「宝の議席」

最後に志位委員長は、「これらの改革を実現する希望は市民と野党の共闘にあります。本気の共闘で安倍政治を打ち負かそう」と語るとともに、「財界中心」「アメリカ言いなり」を大本からただす綱領をもつ日本共産党が伸びることが、日本をよくする一番の道だと強調。

比例代表での党躍進を重ねて訴えるとともに、東京選挙区で、ブラック企業ゼロをはじめ素晴らしい数々の実績を重ねてきた吉良よし子議員の「宝の議席」を絶対に守り抜かせてほしいと力を込めると、盛大な拍手がわきおこりました。

(2018年5月19日付「しんぶん赤旗」より)