【衆院本会議】消費不況直視せよ 所得税法改定案/宮本徹議員が主張

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消費税10%への増税を前提とする所得税法改定案についての趣旨説明と質疑が14日、衆院本会議で行われ、日本共産党の宮本徹議員が質疑に立ち、消費税増税の中止を求めました。

質問する宮本徹議員=14日、衆院本会議(「しんぶん赤旗」提供)

宮本議員は、消費税導入後の30年で年金・医療・介護の負担は増え、給付は減っているとして、「『消費税は社会保障のため』との説明はまやかしだ」と指摘。

家計消費について安倍晋三首相が、8%への増税前の水準に回復していないことを認めた(12日、衆院予算委員会での共産党・志位和夫委員長への答弁)ことを挙げ、「深刻な消費不況を直視し、経済に破壊的影響を及ぼす消費税増税は中止すべきだ」と迫りました。

安倍首相は「引き上げによる増収分は社会保障の財源として活用されてきた」「所得環境の改善が進んでおり、消費は持ち直しが続くと期待される」と強弁。
「10%への引き上げ方針に変更はない」の一点張りでした。

宮本議員は、政府が10%増税・複数税率の導入と同時に狙うインボイス(適格請求書)制度について、年間売り上げ1,000万円以下の免税事業者は制度上、インボイスを発行できないと指摘。
インボイスがないと仕入れ税額控除(売り上げにかかる消費税から仕入れにかかった消費税を差し引いた額を納税額とすること)ができず、取引先に敬遠され、「約500万の免税事業者は取引から排除される。多くが課税事業者になるか、免税事業者のままで売り上げが減るか、控除できない分を値引きして取引を続けてもらうかの地獄の選択を強いられる」と批判し、導入を断念すべきだと主張しました。

ポイント還元についても、富裕層ほど恩恵を受け、キャッシュレス決済導入への中小業者の負担が大きい「天下の愚策だ」と述べ、中止を求めました。

(2019年2月15日付「しんぶん赤旗」より)