【新婦人が省庁交渉】憲法生かし、命最優先/吉良よし子議員も参加

新日本婦人の会(新婦人)は10日、安倍9条改憲に反対し、憲法生かして命を最優先にと求める「秋の行動」を行いました。

国会議員に署名を手渡す参加者=10日、衆院第1議員会館(「しんぶん赤旗」提供)

「軍事費削って暮らし、福祉、教育の充実を」を掲げて全国から集まった参加者は終日、衆院第1議員会館や防衛省で省庁交渉を行い、国会議員にも要請しました。

内閣府、国土交通省、厚生労働省、文部科学省などとの交渉後に集会が開かれました。

あいさつした笠井貴美代会長は、小中学校へのエアコン設置を求める動きなど、全国での行動が政治を動かしていると語り、「予算は軍事費ではなく暮らしに、これこそ進むべき道です」と指摘。

9条改憲反対をはじめ、要求実現のために仲間を増やしながら頑張ろうと述べました。

活動交流では、参加者からさまざまな感想が語られました。

「地元選出の自民党議員へ要請に行くと、『小中学校へのエアコン設置は必要だと思っている。自治体からも声をあげてほしい』と言われました。働きかけたい」(高知)
「防衛省に、なぜイージス・アショアを配備するのか尋ねたら、『北朝鮮情勢です』と言われました。情勢にあっていません。配備先にありきです。全国の問題として反対運動を取り組みたい」(秋田)

日本共産党から本村伸子、畑野君枝の両衆院議員、倉林明子、吉良よし子の両参院議員が参加し、あいさつしました。

倉林議員は、安倍政権が暴走する一方で、「市民と野党の共闘結束はさらに強まっています」と指摘。
「草の根からの要求を実現するため、ともに頑張っていきましょう」と訴えました。

主な要請内容

新日本婦人の会が、「秋の行動」で政各省庁に要請した主な内容は次の通りです。

【防災・災害対策】
▽段ボールベッドの迅速な設置などのために災害関連法の見直し、改善すること
▽災害救助法による支援や被災者生活再建支援制度についての周知徹底、適用期間を拡大・延長すること(内閣府)
▽高梁川・成羽川水系ダム放流の経過、行政との協議内容についての情報公開や災害との関連について調査・検証すること
▽液状化に関する調査や対策工事への国の補助率を上げ、制度を周知徹底すること(国土交通省)

【高齢者】
▽国保料(税)、後期高齢者医療保険料引き下げへ国庫負担を増やすこと
▽大規模な病院統廃合や病床削減をやめ、患者の窓口負担を増やさないこと(厚生労働省)

【保育・子ども医療費】
▽子どもの医療費を所得制限なしで無料にする国の制度を、早期創設すること
▽認可保育所を増やし、待機児童を解消すること。子どもを詰め込む規制緩和はやめ、保育所最低基準を引き上げ、保育士配置を改善すること(厚生労働省)

▽保育士処遇の予算を大幅増額し、全産業平均よりも月額9万円の賃金格差を解消すること(内閣府)

【エアコン・ブロック塀・給食無償化】
▽小中学校施設(教室、体育館) への空調(冷房)を来年6月までに設置できるよう予算を組み、完了すること
▽空調設置後、電気料金の増額による使用控えがないよう、学校運営費を増額すること
▽学校施設の危険なプロック塀をすべて撤去すること
▽小中学校の給食費を補助し、無償化をめざすこと(文部 科学省)

【軍事費・オスプレイ】
▽オスプレイ飛行をただちにやめ、配備の撤回・中止すること
▽米軍と一体となった自衛隊基地強化、拡張は行わないこと
▽イージス・アショアの配備を撤回すること
▽沖縄・辺野古への米軍新基地建設中止・計画を撤回すること(防衛省)

(2018年10月11日付「しんぶん赤旗」より)