狛江市長 セクハラ認めず/女性職員が抗議文、辞職表明

複数の女性職員にセクハラ行為を行っていた東京都狛江市の高橋都彦市長(66)は23日、記者会見し、辞職の意向を表明しました。

しかし、自らの行為がセクハラであることは認めませんでした。

会見で辞意を表明する高橋市長=23日、東京・狛江市役所(「しんぶん赤旗」提供)
高橋市長のセクハラ疑惑については、日本共産党市議団が情報公開請求で入手した文書をもとに3月1日の市議会で追及し、市民や他会派の女性市議らとともに真相究明と辞職を求めてきました。

高橋市長は会見で、「これ以上市政を混乱させてはいけないとの思いから」辞職を表明。
支援者と相談の上、2週間以内に辞職するとしました。

しかし「(自身と職員の)認識に開きがある」「これまで主張してきたことに一点の曇りもないが、受け手がハラスメントと思えばハラスメントであり、それを認めざるを得ない」と述べ、自身の行為を「セクハラだと思ったことはない」などと居直りました。

水野穣副市長と石森準一参与は市長会見に先立って記者団に「勇気ある4人の女性職員にお礼を申し上げたい」「(女性職員の抗議が市長辞意の)きっかけになったと思う」と語りました。

18日の臨時庁議で水野副市長らが新たな調査結果を示して市長のセクハラ行為を認定し、辞職を求めましたが、高橋市長は辞職を拒否。

22日には、セクハラを受けた4人の女性職員が抗議文を市長に提出していました。

高橋市長は元都幹部で、2012年の市長選で自民、公明、民主(当時)各党の推薦で当選し、現在2期目。

被害職員の抗議文 

東京都狛江市の高橋都彦市長にセクハラを受けていた女性職員4人が22日に市長に提出した抗議文の内容を紹介します。

抗議文は、高橋市長が21日の会見で、内部調査で証言した職員を「思い込みが激しい」などと非難したことに対し、「今までは沈黙していましたが、もう我慢できません」と被害を告発。

▽宴席で尻を触られた
▽市長の公用携帯電話から、仕事と関係のない不愉快なメールを送られた
▽随行先で1時間にわたり、腰に手を回されたり、尻を触られつづけた
▽エレベーター内で腰を引き寄せられ、体をぴったりとつけられる行為が1年にわたり続いた

と事例を挙げています。

他にも被害を受けた職員がいると告発し、「謝罪の言葉も口にされない市長の下では、私たちは一緒に働くことができません。事実を明らかにし、被害を受けた職員に、謝罪することを望みます」としています。

(2018年5月24日付「しんぶん赤旗」より)