尊厳侵害やじ都議 自民会派に復帰

わずか1年

2014年6月18日の東京都議会で女性議員(当時、みんなの党)に対し、女性の尊厳を踏みにじるやじを飛ばし都議会自民党を離脱した鈴木章浩議員が30日、自民党会派に復帰しました。
鈴木氏は、質問中の女性議員に対し「早く結婚したらいいじゃないか」と発言、全国から抗議が殺到し大きな批判を浴びました。
 都議会自民党は、やじ発言の5日後にようやく、やじを飛ばしたのが鈴木議員であったと謝罪し、除名処分ではなく、自民党籍を残したまま会派離脱を認めるなど、かばい続けてきました。
日本共産党都議団は、昨年6月25日の本会議で、「自分が産んでから」などの他のやじ発言者も自ら名乗りでることや、鈴木氏らに議員辞職を求める決議案を提出しましたが、自民党、公明党、結いと維新(当時)、みんな、生活者ネットが反対し不採択になりました。
都議会(定数127、欠員3)の新たな構成は次の通りです。
▽日本共産党17▽自民党56▽公明党23▽民主党15▽維新の党5▽かがやけ3▽生活者ネット3▽無所属2

(「しんぶん赤旗」2015年7月1日付より)


都議団が談話

鈴木章浩議員の都議会自民党への復帰について

 昨年6月18日の都議会本会議で一般質問中の女性議員に対し、「早く結婚したほうがいい」という人権侵害のヤジ発言をして都議会自民党から離脱し無所属となっていた鈴木章浩議員が、本日、都議会自民党に復帰しました。
 わが党は、鈴木章浩議員の発言であったことが明らかになった時点で議員辞職を求める決議を提案しましたが、自民党、公明党などの反対で採択されませんでした。
 また、鈴木章浩議員以外にも複数の人権侵害ヤジ発言が交錯していた問題もふくめ、都議会が自浄能力を発揮して事実解明と再発防止に取り組むことを、くりかえし求めてきました。
 ところが、その後1年が経過しましたが、都議会として何ら取り組みがされないままとなっています。そのなかで、都議会自民党も、鈴木章浩議員も、国民的・国際的批判を招いた人権侵害ヤジ発言問題を、現時点でどのように総括し、再発防止にどう取り組むのか明らかにしないまま、都議会自民党に復帰したことに、都民の理解は得られません。
 わが党は、都議会規則に「人権侵害発言をしてはならない」とする文言を明記することをはじめとした再発防止対策、さらに男女平等参画を推進する具体的取り組みに、都議会として早急にふみだすことを、あらためて各会派によびかけるものです。