住民参加なき「防災演習」【東京・足立】

自衛隊実施 徳留・大島都議が視察

 自衛隊が6月30日に東京都足立区の都立舍人(とねり)公園で行った統合防災演習を日本共産党の徳留道信、大島よしえ両都議が視察しました。
 自衛隊は29日から7月3日まで、舍人公園や都庁などで「自衛隊首都直下型地震対処計画」に基づく防災演習を行なう予定です。
 舍人公園の一部を封鎖して行った「演習」では、迷彩服姿の自衛隊員や車両が集まり、自衛隊、消防庁、海上保安庁などのヘリが救急搬送の離発着を行いました。
 公園内を視察した徳留氏は、本来防災訓練の中心となるべき都や地元自治体がほとんどかかわっておらず、防災の主人公である地域住民の参加がないことを指摘。「地元の自治体や住民を脇に置いた自衛隊中心の『演習』では、実際の救援活動が効果的にやれるのか疑問」と語りました。また、「演習」の内容や全体像が公開されていないため、地域住民の不安や混乱を招きかねないと述べました。
 公園の周りには、地域住民や市民団体が集まりました。練馬平和委員会の坂本茂事務局長は「『演習』の内容について、東京都に聞いても自衛隊の広報室に聞いても、何も答えてくれない」と憤りました。
 共産党都議団は26日に、地元自治体や住民が主体にならず、情報が公開されない防災演習は軍事演習の懸念もあり、やめるよう防衛省に申し入れをしています。

(「しんぶん赤旗」2015年7月1日付より)