多子世帯の保育料負担増恐れ 都内自治体の半数に
宮本徹衆院議員調査

2015年3月2日 ,
宮本徹さん
宮本徹衆院議員

4月から実施の「子ども・子育て支援新制度」にあわせて、3人以上の子どもを持つ世帯の保育料負担が増大する恐れのある自治体が都内の半数に上ることが、日本共産党の宮本徹衆院議員と国会議員団東京事務所の調査で28日までに分かりました。

保育料は前年の所得税額によって決まります。この間、2010年の年少扶養控除廃止に伴う所得税増額が保育料に連動しないよう、同控除相当額を税額から差し引く「再計算」が行われてきました。しかし、厚生労働省が新制度の実施に向けた自治体への文書で「再計算はおこなわない」としたことから、保育料値上げの懸念が広がっていました。

「再計算」を行わない場合、それに代わる負担軽減措置を実施しなければ、多子世帯ほど保育料負担が増大することになります。

調査は東京都内全23区と26市にアンケートで行い、すべての自治体が回答しました。(未定11)

「再計算」を継続すると回答したのは3区と6市。一定期間の経過措置をとるのが5自治体、「再計算しない」が24自治体でした。再計算しない自治体のうち、「新たな負担軽減策を実施する」が6自治体でした。

宮本衆院議員は「未定を除く自治体の6割以上が再計算を行わないのは、厚労省の文書が影響しています」と指摘。厚労省が姿勢を改め、制度開始までに保育料を値上げしない措置をとるべきだと強調しました。

(「しんぶん赤旗」2015年3月1日付より)