都立高入試 スピーキング導入中止を  都教委に署名2万3千人超

英語教育にかかわる7人の専門家が呼びかけた「都立高校入試へのスピーキングテスト導入の中止を求める会」は8日、27日に予定されている同テストの入試活用中止を求めて都教育委員会と都議会に署名を提出しました。

会見で、新英語教育研究会会長の池田真澄さんは「知れば知るほど問題点が浮かび上がり、反対の声が広がっている」と批判。同会は4月に9392人のネット署名を都教委に提出。今回提出分と合わせて、2万3666人に達しています。

都教委は、塾に行かなくても都教委の対策動画を見れば大丈夫、としています。元公立中学校教員の女性は、現場の声を紹介。生徒からは「1人で練習しても何が間違っているか、合っているのか、回答例が何を言っているのかもわからない」という声があがるといいます。

東京都品川区立中学3年生の保護者が発言。当日の会場は、自宅から電車を乗り継いで1時間かかる高校です。「期末テストや学校説明会で受験生は忙しい。当日ぶっつけで行ってもらうしかありません」

神奈川大学教授の久保野雅史さんは、試験監督がアルバイトで、研修体制も甘いと指摘。「監督のマニュアルは当日、会場で配られます。トラブルに対応する人もアルバイト。高校入試に導入することは絶対に反対です」とのべました。

(しんぶん赤旗2022年11月9日付より)