都立病院独法化を強行 市民団体が抗議声明

東京都の都立病院・公社病院が1日から地方独立行政法人化されたことに対し「都立病院の充実を求める連絡会」は同日、抗議声明を出しました。

独法化されたのは都立8病院、東京都保健医療公社6病院。都立病院は140年以上の歴史を有し、感染症、神経難病、周産期、救急、島しょ医療など「不採算」分野で大きな役割を発揮してきました。

声明は「国がコロナ禍における公立病院の役割を再認識し、公立・公的病院の再編整備方針を医療機関の連携強化方針に変更したもとでも、都立病院・公社病院の地方独法化方針を変更することはなかった」と小池都知事の対応を批判。

独法移行で、独立採算制による病院経営が優先され、「不採算医療の継続困難、患者負担増や職員の賃金労働条件の低下、病院の統廃合」などが懸念されるとしています。

同連絡会は、小池都政による「歴史的暴挙に抗議」し、独法移行後もそれまでの医療水準を維持し、都民の命を守るとりでとして充実させることを求めています。

直営に戻せ 党都議団

同日、日本共産党都議団も、小池知事が都立・公社病院の独法化を強行したことに「強く抗議」するコメントを発表しました。

また、独法の「『中期計画』認可のためには本来、都議会の議決が必要」であり、議会を開かず、知事の「専決処分」を行ったことは認められないと指摘。直営の病院に戻すため全力をあげると表明しています。

(「しんぶん赤旗」2022年7月2日付より)