テレビ番組で疑問の声
先の総選挙で落選、内閣官房参与となった石原伸晃氏が代表を務める「自民党東京都第八選挙区支部」が、2020年に雇用調整助成金約60万円を受給していたことが判明、テレビ番組などで疑問の声があがっています。
東京都選挙管理委員会が11月7日に公表した政治資金収支報告書（20年分）によると、同支部は「その他の収入」に4、5月分の「雇用安定助成金」として計60万8159円を記載しています。
雇用調整助成金・緊急雇用安定助成金は、新型コロナ対策として、従業員の雇用を守るために、事業縮小に追い込まれた事業主に休業手当などの一部を助成する制度。
9日のテレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」では、政治ジャーナリストの田崎史郎氏が「コロナで収入が減った人に補てんするもので、非常に釈然としない」とのべ、「石原氏がまず説明しないといけない」。
コメンテーターで同局社員の玉川徹氏は、第八選挙区支部の収入が19年より増加していること、繰越金もあるとして「これを見ると、えっとなる。困っている人がいるのに、（政治家が）国のカネをもらっていいのとなる」と指摘しました。社会活動家の石川アンジュ氏も「道義的にどうなんだろうということ。きちんと説明してほしい」。
玉川氏が触れたように、同支部は20年、前年より約232万円おおい約4204万円の収入があります。うち1300万円は国民の税金である政党助成金。政党交付金使途等報告書によると、同支部は同年、使い果たした政党助成金145万7469円を募金として積み立てています。
石原氏の内閣参謀参与就任は、盟友である岸田首相による「身内の失業対策だ」との批判がありました。コロナかで国民が苦しんでいるのに、税金が石原氏のそばに…。田崎氏ならずとも「釈然」としません。
（「しんぶん赤旗」2021年12月10日付より）