市民監視に限定なし 対象・範囲・期間幅広く

自衛隊、米軍基地や原発、国境離島などの住民を監視する土地利用規制法案が8日、参院内閣委員会で審議入りしました。日本共産党の山添拓議員の質問に対し、政府は調査の対象、実施主体、範囲、期間いずれも法文上、限定がないことを認め、幅広い市民が監視対象になることが明らかになりました。


質問する山添拓議員=8日、参院内閣委(写真提供:しんぶん赤旗)

同法案は基地周辺などを「注視区域」に指定し、機能阻害行為の有無など土地利用状況を、調査するもの。

山添氏は、区域内の調査対象として、そこで働く会社員、ホテルや飲食店の従業員や客、病院、福祉施設の職員や入所者など、土地と建物を利用するあらゆる人が対象になるのかと質問。木村聡内閣審議官は、「条文上の規定はない」と述べ、政府の裁量であらゆる人が対象となることを認めました。

また木村氏は、公安調査庁や自衛隊情報保全隊、内閣情報調査室などからの情報提供などについても「条文上は排除されていない」と答弁。政府が必要と判断すれば、日常的に市民監視を行っているこれらの機関から個人情報を提供することが可能であることも明らかになりました。

さらに、小此木八郎領土問題担当相は、調査によっては一度で把握しきれない場合、「調査が継続的に行われる」と述べ、特定の対象者を日常的な監視下におく可能性を認めました。

山添氏は、重大なプライバシー侵害を招きかねないにも関わらず、調査の対象範囲や期間などについて「条文上何の限定もない」と指摘。「すべては総理のさじ加減であらゆる機関を動員でき、あらゆる情報を一元化でき、可能とする。市民監視そのものだ」と同法案を厳しく批判しました。


⇒論戦ハイライトはこちら

(2021年6月9日付「しんぶん赤旗」より)