【新春随想】小池晃書記局長/聴診器手に相談会

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小池晃書記局長(写真提供:しんぶん赤旗)

新型コロナウイルスは人と人の物理的な距離を遠ざけますが、人びとをつなぐ社会的連帯の動きも強まりました。私も年末年始の相談会に、久方ぶりに聴診器を引っぱり出して参加しました。

しかし、生活保護の受給をうながしても、「そうまでして生きていたくない」と拒絶する方が依然として後を絶ちません。厚労省がようやくホ ームページで「生活保護は国民の権利です」と呼 びかけましたが、自民党などによるバッシングの 影響が尾を引いています。なにしろ、首相が 「自助、共助、公助、まずは自分でやってみる」 と言い放つのですから。

相談会の最中には、「生きていても仕方がない」というメールが入り、支援者が緊急に連絡を取る場面もありました。

大動脈手術の後で北海道から東京に出てきたものの、コロナ禍で仕事がなく、赤羽でホームレスになり、手持ちの薬がなくなりそうだという方も。その場から谷川智行さんが山崎たい子・北区議に電話して、生活保護受給と受診につなげる、共産党ならではの連係プレーも。

コロナ相談会で示されたのは、「自助」ではどうにもならず、「共助」にも限界があり、「公助」こそが求められる現実でし た。生存権を全力で保障する政治の実現へ、勝負の年です。

(2021年1月5日付「しんぶん赤旗」より)