専門家も「医療はひっ迫」 感染拡大がさらに加速

 都内の感染状況は、極めて深刻です。新規感染者数が連日200人を超え、7月23日には過去最多を更新する366人にのぼりました。週平均(7月20日~26日)でみると「東京アラート」解除(6月11日)の週から14倍超となり、前の週より感染拡大がさらに加速しています。
 一方、医療体制がひっ迫。入院先や宿泊療養施設などに入れない調整中の患者が966人(7月26日午後8時時点)と1000人に迫っています。それ以外にも、自宅で療養している患者が452人(同)もいます。

 都のモニタリング会議(7月22日)で杏林大学の山口芳裕教授は、医療提供体制の現状について、「入院の調整に非常に困難が生じている」と指摘。安倍晋三首相や菅官房長官の発言を念頭に、「国のリーダーが使われている『東京の医療はひっ迫していない』というのは2つの観点から誤り」と強調。「病床の拡大には2週間以上の時間が必要」なこと、コロナ患者の入退院には多くの人手と手間などが必要なため、ベッドが確保されていることと患者を入院させられることとは同じではないことを説明。「特に週末祝日は空いているはずの病床に患者が入院できない現象が生じている」と警鐘を鳴らしました。
 また、22日から始まった「Go Toトラベルキャンペーン」について「(医療などの)現場の労苦に対する想像力を持たない方に、(医療供給体制が最高警戒レベルの)赤ではないということで『大丈夫だからみなさん遊びましょう、旅しましょう』という根拠に使われないことを切に願います」と批判しました。

定数1増1減に
 臨時会開会日(7月17日)に、練馬区を1人増やし、大田区を1人減らす都議会定数の条例改正案が、同案を提出した都民ファーストの会、自民党、公明党の賛成多数で可決されました。共産党都議団は反対しました。来夏の都議選から適用されます。総定数127は変わりません。
 共産党都議団は1票の格差を解消し、多様な民意が反映できない1人区を減らす立場から、「4増4減」(練馬、世田谷、江戸川、江東の各定数を1増、大田、杉並、新宿、墨田の各区を1減)と千代田区と中央区を合区して2人区とする別の条例案を提出。生活者ネットが賛成しましたが、否決されました。
 都議会定数是正を巡っては、前回都議選時(17年)にも、人口に対する議員定数が問題となっていた12選挙区のうち、是正は4選挙区にとどまったことで住民訴訟が起こされました。最高裁判決は「各選挙区における議員の数は、人口比例を最も重要かつ基本的な基準とする」と明言。「合理的な理由が説明できない限り、早急に是正が検討されるべき」との意見も付されていました。
 共産党都議団の和泉なおみ幹事長は7月27日、「民意が正確に反映される選挙制度の確立のため、今後も力を尽くす」との談話を発表。談話によると、定数是正の検討は、「都議会議員定数等検討会」(一人会派を除く6会派9議員で構成)で行われ、4月17日から5回開催。「1増1減」案については4回目(6月9日)に、それまで一度も議論されてこなかったのに、唐突に「座長報告案」(座長は都民ファの尾崎大介氏)として示されたと指摘。練馬区、大田区以外の是正対象区がなぜ除外されたのかの合理的説明もなかったとしています。