東京都は24日、一般会計で過去2番目に大きい7兆3540億円(前年度比1・4%減)となる2020年度予算案を発表しました。特別会計、公営企業会計と合わせると15兆4522億円(3・3%増)で、スウェーデンの国家予算を超える規模になります。

不要不急の道路建設を推進し、東京五輪大会経費が膨らむ一方、すべての都立病院・公社病院を独立行政法人化し、介護基盤の整備予算を大幅減額しています。

医療後退、患者負担増につながる都立病院・公社病院の独法化に6億円を計上。
特養ホーム整備費補助、介護老人保健施設の整備費補助、認知症高齢者グループホームや地域密着型サービスの整備予算を大幅減額しています。
高すぎる国民健康保険料(税)や後期高齢者医療制度の保険料値上げに対する軽減策はなし。都営住宅の新規建設は石原都政以来21年間ゼロ、小中学校の少人数学級前進の具体化もありません。

一方で、1メートル1億円の東京外かく環状道路を東名高速以南に延ばす調査費を予算化。多くの住民が反対する特定整備路線整備に561億円を計上しています。
東京五輪大会経費・関連経費は4500億円に上ります。

運動で暮らし前進も

都民の運動や日本共産党都議団の提案・論戦を反映して、暮らし・福祉の面で前進も。
私立高校授業料を年収910万円世帯まで無償化し、児童相談所の児童福祉司、児童心理司を増員します。
介護職員の宿舎借り上げ支援事業、鉄道駅ホームドア整備促進事業を拡充。就職氷河期世代への新たな雇用安定化支援策が計上されました。

独法化やめ拡充こそ/共産党都議団 和泉なおみ幹事長が談話

和泉なおみ都議
和泉なおみ都議・都議団幹事長
日本共産党東京都議団の和泉なおみ幹事長は24日、都の2020年度予算案について談話を発表しました。

和泉氏は、小池百合子知事がすべての都立病院・公社病院の運営を独立行政法人に移管するため6億円を計上したことは重大問題だと批判しました。

和泉氏は、全国各地の独立行政法人化された病院では経営の効率化や採算性が強調され、病院の廃止や大幅な病床数削減、差額ベッド料の引き上げなど、公的に担う医療の後退、患者負担増につながっていると強調。

小児や周産期、障害者、災害医療など、不採算でも都民に必要な医療を提供し、セーフティーネットの役割を果たしている都立病院、公社病院は、都の役割を強化・拡充することこそ必要だと強調しています。

また、小池知事が「長寿」を重視した予算案だとしていることについて、和泉氏は特別養護老人ホームや介護保険施設などの整備費補助が軒並み大幅減で、実際の中身は違うと指摘しました。
国民健康保険料・税は毎年のように値上げされ、多くの都民が苦しんでいるにもかかわらず新たな対策はないと批判しています。

一方、予算案には私立高校生の授業料無償化対象世帯の年収910万円までの拡充をはじめ、共産党都議団の論戦・提案や都民の運動で切り開いた各分野の前進面があることを紹介しています。

和泉氏は予算案を厳しくチェックし、予算組み替えなど建設的な提案を行い「都民の暮らし・福祉充実に都の巨大な財政力を生かすために、18議席の力を発揮して全力をつくす」としています。

(2020年1月25日付「しんぶん赤旗」より)