《北区・そねはじめ候補》北区・赤羽駅前で志位委員長が訴え

憲法破壊、国政私物化の安倍政権 首都・東京から退場の審判を

志位和委員長の訴えを聞く人たち=16日、東京都北区

志位和委員長の訴えを聞く人たち=16日、東京都北区

日本共産党の志位和夫委員長は16日、東京都議選で定数1減となり大激戦の北区(定数3)の、そねはじめ都議の必勝をめざす同区・赤羽駅前の街頭演説で、安倍政権の「共謀罪」法の強行や「加計学園」疑惑に国民の大きな怒りが沸き起こっているとして、「何としても共産党を躍進させ、憲法を壊し、国政を私物化する安倍自公政権に首都・東京から退場の審判を下しましょう」と訴えました。

志位氏は、自公が「共謀罪」法を、委員会審議を一方的に打ち切って本会議採決に持ち込む「中間報告」で強行したことについて、「異常な“禁じ手”を使った、これ以上ない議会制民主主義の破壊です」と厳しく批判。「法案は審議すればするほど問題点や矛盾点が噴き出し、加計疑惑では官邸による関与を裏付ける新資料が続々と出てきて、国民の怒りが広がるなかでの、追い込まれての暴挙です」と指摘し、「官邸筋からの『時間がたてば国民は忘れるだろう』という声が報じられたが、国民をなめてはいけません。『共謀罪』法を廃止する新たなたたかいを全国でおこしましょう。歴史に汚点を刻んだ自公に審判を下しましょう」と呼びかけました。

「『加計』疑惑は、新たな重大な段階に入ってきました」と述べた志位氏は、内閣府が文部科学省に「総理のご意向」「官邸の最高レベルが言っている」と圧力をかけたことを示す内部文書の存在を文科省が公式に認めたことに言及。「内閣府からそういう発言がされたことは動かぬ事実となりました。『怪文書』で疑惑隠しを図ろうとした安倍政権は厳しい反省が必要です」と述べました。

これに加え、文科省が公表したメールで、国家戦略特区の認定で加計学園と競合した京都産業大学を排除するための条件が、首相の最側近の萩生田光一官房副長官によって書き加えの指示があったとの疑惑が新たに浮上したとして、「行政が官邸によってゆがめられていた疑惑はいよいよ決定的になりました」と強調。「国政は、首相とその『お友達』の私物では断じてない」と指摘し、真相の徹底究明に全力をあげると表明しました。

志位氏は、安倍晋三首相の憲法9条改定発言が、憲法99条の「憲法尊重擁護義務」に反する違憲の発言であり、その本質は、海外での無制限の武力行使にあると告発。最初の審判の場となる都議選で9条を守る願いを共産党にこぞって寄せてほしいと訴えました。

志位氏は、「共謀罪」法が強行された徹夜国会を通じて、「改めて痛感したことは、自公が多すぎるということです」と指摘。「次期総選挙で、野党と市民の共闘の成功、共産党躍進を必ずかちとり、自公とその補完勢力を少数に追い込み、安倍政権を打倒し、憲法が輝く新しい政治をつくろうではありませんか」と呼びかけると、駅前をぎっしり埋めた聴衆から盛大な拍手と声援が沸き起こりました。


宝の議席、そねさん必ず

そねはじめ都議(右)の必勝を訴える志位和夫委員長(その左)。左は新社会党の福田光一区議、その右は池内さおり衆院議員=16日、東京都北区

そねはじめ都議(右)の必勝を訴える志位和夫委員長(その左)。左は新社会党の福田光一区議、その右は池内さおり衆院議員=16日、東京都北区

志位氏は訴えの中で、そねはじめ予定候補(現)の押し上げを呼びかけました。

志位氏は、そね氏推薦を決めた自由党と新社会党に心からの感謝を表明したうえで、「そねはじめさんは、都議として5期20年がんばってきました」と述べ、豊洲問題究明の百条委員会での追及、舛添要一前知事を辞任に追い込んだ論戦など、「『都政の闇』に切り込む先頭に立ってきたすばらしい政治家です」と紹介。認可保育園増設のために都有地の活用を提案し、赤羽警察署と都営住宅跡地に認可保育園設置を実現してきた実績を訴え、「文字通り“宝の議席”です。大激戦ですが、必ず勝たせてください」と訴えました。

志位氏は、演説のなかで、北区の国民健康保険料が今年1人平均8970円値上げされることを告発。さらに、東京23区では、国民健康保険料の1世帯あたりの負担が、1999年度の16万円(4人家族)から、17年度には42万円へと2・6倍にもなることを示し、人口100万人以上の都市では最悪のレベルの引き上げになることを明らかにし、「この原因は、都が、区市町村への補助金を激減させ、区市町村の一般会計から国保会計への繰入を抑制してきたという、二重の責任があります。この姿勢を根本からあらため、日本共産党が都議選重点公約で掲げる国保料の1人平均1万円引き下げを、まずは実現させようではありませんか」と訴えました。

そねはじめ予定候補は、同区で数百戸の住民を追い出す大型道路計画を批判。「都政の闇をきっぱりと断ち切るためには、この都議選で自民、公明に厳しい審判が必要ではないでしょうか」と訴えました。

池内さおり衆院議員は、「共謀罪」法強行阻止のためにあらゆる手だてを尽くした報告をしつつ、「追い詰められているのは安倍政権だ」と指摘。秘密保護法、戦争法とともに「三つまとめて廃止して、日本の政治に民主主義と平和主義と立憲主義を取り戻しましょう」と呼びかけました。

新社会党の福田光一北区議が駆けつけ、「野党共闘を前進していくために、そねはじめさんを応援している。きたる国政選挙で自民、公明、そしてそれに連なる人たちを少数派に追い込んでいくことに影響を与える大切な選挙です」と支援を求めました。参院本会議出席のために駆けつけられなかった自由党の山本太郎代表は「生活者目線で筋を通してくれるのが共産党」「自由党の候補者がいない場合には、私は迷わず共産党を応援します」とのメッセージを寄せ、日本共産党の、のの山けん北区議(司会)が代読しました。

長年、アマチュア野球の審判員を務めてきた地元在住の男性(79)は、「安倍首相の独断による政治はひどい。今度は都議選で『アウト』の審判を下したいと思います」と語りました。

(「しんぶん赤旗」2017年6月17日付より)