参院外防委 山添氏 実態示し迫る
日本共産党の山添拓議員は11日の参院外交防衛委員会で、深刻化する自衛隊内のハラスメント問題を追及しました。浜田靖一防衛相は2021年度のハラスメント申し出件数が防衛省ホットラインで1,811件、各機関の相談窓口で500件あり、計2,311件に上ると明らかにしました。ホットラインへの件数に限れば、16年度から16.6倍に急増しています。(表)
浜田氏は「ハラスメント教育や周知・啓発の結果だ」と説明しましたが、山添氏がハラスメント相談への対応の結果、是正が図られた件数をただしたのに対し、防衛省の町田一仁人事教育局長は「相談が継続されている件もあるため、是正につながった件数を明示できない」など明らかにしませんでした。山添氏は「被害の申し出を受け入れるだけでは是正への解決にならない」と批判しました。
さらに山添氏は、2021年度の自衛隊退職者が前年度比35%増の5,742人に及ぶ中、退職申し出を認めない「退職妨害」ハラスメントが自衛隊内で横行している実態を追及し、申し出時に提出を求められる「退職理由」にハラスメントの事実や不満を記すと書き直しまで命じられると指摘。町田氏は、陸自の規則に退職理由提出の規定があるとした上で、提出には法的根拠がないと認めました。
山添氏は「根拠もなく退職理由書を求め、書き直しまで命じるのはやめるべきだ」と追及。町田氏は「書き直しの強要はあってはならない」と答弁しました。
(「しんぶん赤旗」4月12日付より)