東京・足立区 中学給食の無償化実現 区民要求が一定前進

 東京都足立区の近藤弥生区長は1月31日、2023年度から区立の中学校の給食費を完全無償化すると発表しました。日本共産党区議団と区民が繰り返し要望してきたものが一部実現しました。無償化の対象外のままの小学校給食費については、できる限り早い時期の実施に向けて検討中と報告しました。

 同日発表の23年度予算案に盛り込まれ、対象となる中学生の人数は約1万3800人。経費は約8億6000万円です。

 足立区の中学校1年生の給食費は月額5040円。多子世帯への支援として、小学校・中学校に計3人以上の児童・生徒が在籍する世帯には、第2子は半額、第3子以降は全額を助成しています。

 共産党区議団は、小中学校の給食費無償化へ条例提案や予算要望を行ってきました。区民有志がつくる足立っ子給食費無償化ネットワークが提出した約9000人の陳情署名について議会で採択を求めてきました。

 はたの昭彦区議団幹事長は「区はこれまで23年度の無償化は難しいと答えてきたが、区民運動と議会論戦を通じて無償化が実現した。一定の前進だが、足立区は全国でもトップクラスの積み立て金があり、一部を活用すれば小学校給食も無償化できる。今後も小学校を含めた完全無償化を求めていく」と語りました。

(しんぶん赤旗2023年2月4日付けより)