改憲項目のすり合わせ 山添氏 参院憲法審を批判

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参院憲法審査会は13日、本会議へのオンライン出席の可否をめぐり、憲法56条1項「出席」に関する自由討議を行いました。日本共産党の山添拓議員は、前回の参考人質疑で憲法学者の赤坂幸一・長谷部恭男両参考人の意見は「いずれも『オンライン出席』を必要とする場面は極めて限られるという慎重なものだ」と指摘しました。

吉良よし子議員は、2度の妊娠・出産をした経験をふまえ「産前産後など国会への出席が困難な時、必要なのは、提出された法案などに自分の立場や意見を議事録などに残してもらうことだ」と発言。「これは憲法ではなく、国会法や議院規則を変えることで実現可能だ」と述べました。

一方、自民党の堀井巌議員、山田宏議員は、山添氏に「現行憲法における自衛隊の位置づけは」「違憲か」と質問。山添氏は、憲法9条と自衛隊とは矛盾すると指摘し、党綱領は段階的に自衛隊の解消を図っていく立場だが、これらは国民合意を経て進めるとして、「いますぐ自衛隊をなくすことは考えていない」と語りました。

その上で山添氏は、憲法審が開かれれば新型コロナを理由にオンライン出席が必要だと議論を開始し、さらに緊急事態条項に進み、自民党議員の質問のように9条の議論に踏み込んだとして「次々と改憲項目のすり合わせに向かうことが、今日の審議を通じても明らかになった」と批判。「やはり憲法審は動かすべきではない」と表明しました。

(「しんぶん赤旗」2022年4月14日付より)