法相「所有権の侵害」/調布陥没事故、山添拓議員に

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質問する山添拓議員=3月30日、参院法務委(写真提供:しんぶん赤旗)

日本共産党の山添拓議員は3月30日の参院法務委員会で、東京外環道の地下掘進工事が行われる東京都調布市で起きた陥没事故について質問しました。

東京外環トンネル施工等検討委員会の有識者委員会は3月19日、報告書を発表し、陥没や空洞の原因は「特殊な地盤条件」の下で「特別な作業」を行ったためとしています。

山添氏は「同様の地盤は沿線5カ所にあるとされ、同様の工事を進める限り、陥没や空洞をつくる可能性がある」と指摘。国土交通省の宇野善昌道路局次長は「再発防止策を適切に講じることで、陥没空洞は発生しない」と強弁しました。

宇野次長が「適切に工事が行われれば地上への影響は生じない」と述べたのに対し、山添氏は、工事開始直後から気泡や水の噴出、騒音や振動が報告されてきたと指摘。「適切な工事ができない事業者に認可した国交省の責任を棚上げにするものだ」と批判しました。

山添氏は、家屋の傾き、地盤補修も必要だと指摘。上川陽子法相は「不適切な工事で所有者による土地の利用が阻害された場合、所有権が侵害されたと評価されうる」と答弁し、山添氏は「大深度地下法の前提が崩れており、見直すべきだ」と主張しました。

(2021年4月8日付「しんぶん赤旗」より)