コロナ禍 独法化許せぬ/労組・医療団体が抗議宣伝

感染症に備え病院守れ

都立・公社病院の地方独立行政法人化中止を求める署名に応じる人(手前左)=28日、東京・JR新宿駅西口(写真提供:しんぶん赤旗)

東京都内の労働組合、医療団体などでつくる「人権としての医療・介護東京実行委員会」は都議会第3回定例会が開会された28日新宿駅西口で宣伝し、都立・公社病院を地方独立行政法人化する定款議案を都が提出したことに抗議しました。

宣伝には70人が参加。宇都宮健児・日弁連元会長は「新型コロナウイルスの感染拡大で、都内のコロナ対応病床の3割を確保する都立・公社病院の重要性が明らかになった。今後の感染症に備えるため、病院独法化を中止すべきだ」と述べました。

外科医の本田宏さんは「公的病院が足りないことが、コロナ感染者に自宅療養させた背景にある。都立・公社病院は財政から繰り入れしているが、『赤字』としてしまえば、命を守る病院は成り立たない」と語りました。

東京医労連の青山光書記長は「コロナ禍で医師や看護師、介護士らは有休も取れない中で働いている。その時に都立・公社病院を勝手に変えるのは許されない。行政の責任でスタッフを大幅増員することこそ必要」と訴えました。

各地の「病院を守る会」の代表も訴えました。

日本共産党の白石たみお都議は「感染症や小児・周産期、島しょ医療など不採算の医療を、都が責任を持って提供している都立・公社病院を守るため、力を合わせよう」と訴えました。

(「しんぶん赤旗」2021年9月29日付より)