共産党都議団 子どもの医療費助成条例案

若者支援組織の設置も提案

日本共産党東京都議団は3日、記者会見し、18歳までの子どもの医療費を無償化する条例案と、若者・学生を直接所管する自治体組織の全国調査結果を公表しました。

18歳までの子どもの医療費助成条例案について、藤田りょうこ都議は、都の現行制度では中学生までしか医療費助成の対象にならず、15歳を超えると自己負担額が大きく上がるため、受診抑制につながっていると指摘。都の調査でも、受診を抑制した理由として「自己負担金を払えないと思った」と回答した割合が、中学2年生の保護者で0・9%なのに対し、16~17歳の子どもの保護者では2・7%、そのうち困窮層では18・8に上っていたことを示し「子どもの貧困対策、子育て支援のためにも医療費助成の対象拡大が必要だ」と強調しました。

若者・学生の声や実態を受け止め、所管する組織が東京都にないことについて、米倉春奈都議は、コロナ禍で若者や学生の暮らしや学びが脅かされていることを受けて全国で調査したと説明しました。

調査では、若者を所管する組織があるのは35道府県、学生を所管する組織があるのは22道府県でした。

米倉都議は、所管組織のある京都府がコロナの広がりを受けて大学と意見交換し、大学・学生への独自支援を行うなどの経験を紹介。所管組織のある自治体がコロナ禍で機敏に若者・学生への支援を実施していると指摘しました。

米倉氏は「最も学生の多い東京でこそ、若者や学生を所管する組織が必要だ」と強調しました。

(「しんぶん赤旗」2021年12月4日付より)