コロナ禍 新自由主義のゆがみ表れた/テレ朝「朝まで生テレビ」で宮本徹議員

日本共産党の宮本徹衆院議員は27日、テレビ朝日の「朝まで生テレビ」で、日本経済の再建について、与野党議員と議論を交わしました。

宮本氏は、コロナ禍の中でも大企業や富裕層は富を増やしていることに言及し、「中小企業者は本当に深刻な事態が続いている」と説明。長期失業が続き、労働組合の相談も労働相談から生活相談へと変わってきていると紹介し、「国民生活全体を底上げしなければ、命と暮らしを守っていけない。コロナの問題と同時に、新自由主義のゆがみが表れた局面だ」と指摘しました。

宮本氏は、新自由主義のもとで、企業利益のため雇用が非正規に置き換えられてきたと指摘。ジャーナリストの田原総一朗氏が岸田文雄首相は新自由主義を転換すると言ったと述べると、宮本氏は「国会の所信表明では新自由主義からの転換はなくなった。金融所得課税の話も飛んでいった。非正規雇用を広げてきた流れを変えるのかと質問しても一言も答えられない。これでは転換なんてできない」と応じました。

“ばらまき“批判について宮本氏は、コロナ対策で国民の暮らしの手当てのために、国債を発行することは与野党を超えて一致していると強調。ただ、政府が26日に決定した第3次補正予算案では、「マイナンバーカード普及のための予算が1・8兆円も入っている」と指摘し、「なぜこれが経済対策なのか」と述べました。
また、18歳以下の子どもへの給付については、現金5万円配付後に、残りの5万円をクーポンで配るとしている政府案について、「はじめから10万円現金で全部配れば事務費が300億円なのに、クーポンによって1200億円に事務費が増える。900億円も増えてしまう」と批判。給付の対象となっていない、子どもがいない年収300万円の家庭などへの手当てこそ必要だとして、補正予算案を「今からでも組み替えるべきだ」と述べました。

(「しんぶん赤旗」2021年11月28日付より)