AJ客室乗務員のPCR補助業務強制/防護ガウンは支給されず業務後検査受けられない 山添氏ら実態聞く

話を聞く(右から)山添、坂井の各氏=4日、国会内(写真提供:しんぶん赤旗)

全日本空輸(ANAHD)の子会社エアージャパン(AJ)の客室乗務員が国際線の乗客のPCR検査の補助業務を強制されている問題で、日本共産党の山添拓参院議員と坂井和歌子衆院東京比例予定候補は4日、国会内で客室乗務員の女性から実態を聞きました。

検疫補助業務は、厚生労働省がANAHDなどに委託し、AJの客室乗務員は成田空港で行っています。当初、業務内容は書類の受け付けや案内、誘導のみと説明されていましたが、オリンピック・パラリンピック選手や関係者の誘導なども加わり、直前になって内容が変更するため、その日によって業務は不規則だと女性は話しました。

業務中はマスクや手袋、防護メガネなどを着用するものの、防護ガウンは支給されず、ビニールエプロンは不足し、着用できない人もいます。業務後、乗務員はPCR検査を受けることもできず、翌日にフライト業務を行うこともあります。

女性は「検査で陽性になった乗客がいても、会社は『濃厚接触者ではない』として乗務員には知らされない。自分や家族がいつ感染するか分からず、つらい。感染防止対策を徹底し、業務後にPCR検査を受けられるようにしてほしい。せめて希望制にしてほしい」と話しました。

山添氏は「検疫補助業務の範疇(はんちゅう)を超えている。感染対策も十分とは言えず、厚労省にも説明を求めて改善させたい」と語りました。

(「しんぶん赤旗」2021年8月5日付より)