安全より再稼働優先/老朽原発 笠井氏、政府を批判

質問する笠井亮議員=5月26日、衆院経産委(写真提供:しんぶん赤旗)

関西電力が美浜原発3号機を23日にも再稼働しようとしている問題で、日本共産党の笠井亮議員は5月26日の衆院経済産業委員会で、運転開始から40年を超える老朽原発の再稼働中止を迫りました。

美浜原発3号機の新規制基準適合のための竜巻対策工事をめぐって、笠井氏は4月の同委で、ずさんな工事を強いられたとの内部告発をもとに原子力規制庁の対応をただしていました。

原子力規制庁の金子修一審議官は「指摘を受け現地での外観と検査記録を確認した結果、(問題は)確認されていない」と、関電の検査記録を追認しました。

笠井氏は「国会質問を受け検査したにもかかわらず、関電は再稼働の日程を発表している」として、安全よりも再稼働ありきの姿勢を批判。梶山弘志経産相は、笠井氏の指摘で関電を指導したとしながら、「原子力規制委員会の判断を尊重して再稼働を進める」との答弁に終始しました。

笠井氏は告発があった工事の元請けは、原発マネー還流で問題となった関電プラント社だと指摘。「関電の疑惑はまだ終わっていない。しかも安全も確認しないで再稼働を認めるのは絶対に許されない」と批判しました。

(2021年6月9日付「しんぶん赤旗」より)