病床削減ありきだ/衆院本会議審議入り 宮本徹氏が批判

質問する宮本徹議員=18日、衆院本会議(写真提供:しんぶん赤旗)

病床削減を促進し医師の長時間労働を容認する病床削減推進法案(医療法等改定案)と、日本共産党など野党4党が共同提出した医療・介護・保育労働者等への慰労金支給法案が18日の衆院本会議で審議入りしました。日本共産党の宮本徹議員が質疑し、高橋千鶴子議員が法案提出者として答弁に立ちました。

宮本氏は、病床削減推進法案には、「地域医療構想」に基づき、削減した病院に給付金を配る事業を全額国費で行うことが盛り込まれ、財源は全額消費税増税分とされていると批判。コロナ患者受け入れで大きな役割を担ってきた公立・公的病院の奮闘に触れ、「名指しで再編・統合の検討を迫る436病院のリストは撤回を」と迫りました。

田村憲久厚生労働相は「質の高い医療体制を維持するためのものだ」と強弁しました。

宮本氏は、医師の長時間労働“規制”をうたいながら、過労死ラインの2倍、年1860時間の時間外労働を容認する点も問題だとして、長時間労働是正のためには「医師・看護師を増やす必要がある」と主張しました。

高橋氏は宮本氏への答弁で、「医療体制に余裕をもち、それに見合う人材を確保すべきだ」と指摘。政府の慰労金は昨年7月までにコロナ対応した人が対象だが、「同月以降、感染は増加し、新たに対応を迫られた病床、従事者等も増えた。働く環境は過酷さを増し、心身の疲労は限界に達している」として、慰労金再支給の意義を強調しました。

(「しんぶん赤旗」2021年3月19日付より)


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