東京の感染拡大 谷川智行・党東京都委員会コロナ対策本部長が談話

谷川智行 医師・日本共産党都コロナ対策本部長

医療機関支援を

東京では新型コロナウイルス感染者の入院ベッドが急激に埋まってきており、緊急事態宣言下での最大数にほぼ並びました。宿泊療養施設も足りません。日本医師会長も「具体的に逼迫(ひっぱく)している」と述べたとおり、現場には危機感が広がっています。

病院や施設でクラスター(感染者集団)が発生すると一気に病床が足りなくなる危険性があります。医療崩壊をおこさないためには、感染者を早く見つけて影響を最小限にするために、「大規模・地域集中的なPCR検査」、病院・介護施設等への「社会的検査」を急いで進める必要があります。

「検査・保護・追跡」を一体に進めるためには、保健所体制の抜本的強化が不可欠です。

疲弊している医療機関への財政支援は待ったなしです。多くの医療機関が経営危機に陥っています。政府は、医療機関の支援のために予算を投入していると言いますが、実際には、計上された予算の1割程度しか医療現場には届いていません。

支援をすぐに現場に届けるとともに、「減収補填(ほてん)はしない」という姿勢をあらため、すべての医療機関に対し、減収補填を行うことが必要です。

(2020年11月20日付「しんぶん赤旗」より)