中央道の跨道橋 施工不良/鉄筋8本不足、ひび

中央道の上にかかる緑橋=東京都日野市(写真提供:しんぶん赤旗)

中日本高速 工事会社に賠償請求へ

中日本高速道路は5日までに、中央道をまたぐ東京都日野市にある跨道橋(こどうきょう)で鉄筋8本が不足するなどの施工不良がわかったと発表しました。

中日本は、工事のやり直しとともに受注した福岡県宗像市の建設会社、大島産業に損害賠償請求をするとしています。

施工不良がわかったのは、日野市内にある緑橋。日本共産党日野市議団によると住宅地と駅を結ぶ重要な生活道路にあり、毎日、多数の車が走る橋だといいます。

中日本高速が行った調査では、緑橋の橋台に2カ所のひび割れがありました。ひび割れは、最大のもので幅0.7ミリ、長さ1.6メートルにもなるといいます。

中日本では、応急措置として高速道路本線にコンクリート片が落下しないように防護措置を行ったとしています。

大島産業が請け負った他の橋についても、中日本が鉄筋探査などを行っていくとしています。

この問題では、『週刊文春』が大島産業による「手抜き工事」疑惑を報じていました。

中日本の広報担当者によると、緑橋をはじめ計7橋の耐震補強工事での大島産業との契約金額は当初、6億円となっていましたが、最終的には13億円に増えたといいます。

福岡県にある大島産業が受注した経緯については、「当初は一般競争入札を行っていたが、不成立などが続いた。そのため、工事の内容を見直して、実績を緩和して地域性を除き指名競争入札にしたところ、148社の中から大島産業が応札した」と説明します。

2日には、日本共産党の山添拓参院議員、清水とし子都議候補、岡田じゅん子日野市議らが国土交通省に正確な調査を求めています。

(2020年11月6日付「しんぶん赤旗」より)