工事中止など訴え/東京外環道訴訟 原告団・弁護士が会見

東京都調布市の住宅街で道路陥没事故(18日)が起きたことについて28日、「東京外環道訴訟」の原告団・弁護団が都内で声明を発表し、東京外環道(練馬区~世田谷区)工事の中止や大深度法の廃止を訴えました。陥没事故は外環道工事の真上で発生。現在は工事を中止しています。

武内更一弁護士は、これまで同工事由来の酸欠空気の噴出問題や、地盤沈下、陥没の危険性を訴えてきたことを指摘。「予想して警告した通りのことが起きて、非常に残念だ。明らかに外環道工事の結果だと考えている。百歩譲っても工事の安全性が証明されない限りは、工事の再開をしてはいけない」「工事は止めるべきと皆さんにも声を上げていただきたい」と訴えました。

原告の丸山重威さんは、地下40メートルより深ければ地権者に無断で掘ってよいとする大深度法を批判し「国会も責任を考えないといけない」と述べました。

原告の籠谷清さんは「事業者は、地上に影響は与えないと言っている。警告しても耳を傾けない。トンネルのことしか考えない」と批判しました。

声明は被害の回復・補償も求めています。


東京・調布市の道路陥没で陳謝 東日本高速

東京都調布市の住宅街で今月18日、道路が陥没した問題で、東京外郭環状道路のトンネル工事をしていた東日本高速道路の小畠徹社長は28日、付近住民の一時避難や通行止めの措置に対し「地域および関係者に大変ご迷惑をお掛けし、おわび申し上げる」と陳謝しました。陥没の原因究明については、引き続き調査する方針を示しました。

同社は9月、付近の地下で掘削工事をしていました。陥没を受け、付近の住民が一時避難を余儀なくされ、道路は今も通行止めになっています。

(2020年10月29日付「しんぶん赤旗」より)