足立の自民区議 性的少数者差別発言を撤回/「反省なし」住民批判

共産党・立民など問責決議案提出

差別撤廃を求めるスピーチをする性的少数者当事者。横断幕を持つ中央は池内氏=20日、東京都足立区(写真提供:しんぶん赤旗)

東京都足立区議会本会議で20日、自民党の白石正輝区議は9月25日の本会議で行った性的少数者差別の発言について謝罪し、撤回しました。

白石氏の発言は「L(レズビアン)やG(ゲイ)が完全に広がったら子どもは一人も生まれない」「LもGも法律で守られているという話になったら足立区は滅ぶ」「普通に結婚して子どもを産むことが大切だ」という内容です。

白石氏は、これについて「差別的な発言として受け止められる表現があり、傷つけた全ての人に対し、おわびする」と述べました。

白石氏は「私の価値観について主張したこと」として、価値観自身が誤りであったことを認めない一方、「今後は性の多様性を受け入れられるように努力する」とも述べました。

日本共産党、立憲民主党、議会改革を全力で推し進める会、無会派の議員は共同で提出した白石議員に対する問責決議案を提出。共産党の、ぬかが和子区議団長が「発言は自分の尺度に当てはまらない人を『普通でない』として、差別を生みだし、議会の品位を傷つけた」として提案理由を説明。決議案は自民・公明両党などの反対で否決されました。

「足立・性的少数者と友・家族の会」の西山千恵子共同代表は白石氏の謝罪について、「受け止め側の問題にして、自分が性的少数者を『普通でない』とした差別への本質的な反省がない。今後監視していきたい」と話しました。同会は同日、4回のスタンディングを行い、池内さおり衆院東京比例予定候補(12区重複)も参加しました。

(2020年10月21日付「しんぶん赤旗」より)