4月の区長選中 分断と対立あおった目黒区長/区民が批判、共産党抗議

目黒区長選(4月19日投票)で5選した青木英二区長(無所属、自民・公明推薦)が選挙中、法定宣伝物に「何としても共産の手から守ります」「共産で目黒を壊すにNO!」 と表示し、区民から「ヘイト意識をあおるものだ」と批判を受けています。

日本共産党目黒地区委員会(宮本栄委員長)は5月21日、青木区長への抗議文を発表し、反省と謝罪を求めましたが、青木区長は抗議文の受け取り拒否しています。

同区長選で、日本共産党は、立憲民主党、社民党、生活者ネットとともに、立憲民主党区議だった山本ひろこ氏(無所属)を推薦。
無所属区議や幅広い市民と共同し、区政の転換をめざしました。

抗議文は、青木区長の行為は、日本共産党も参加する区民の共同を分断するための行為だと指摘。
政策論争に関係ない分断と対立を選挙に持ち込むことは、現職として「言語道断の暴挙」と厳しく批判しています。

また法定宣伝物での公党への暴言は公職選挙法に抵触する恐れが強く、区長選を「著しく傷つけた」とし、山本氏が2万6千票余を獲得したことを重く受け止めて区政を改めるよう求めています。

宮本委員長と区議団の抗議に、青木区長は「公選法に抵触しないと選管に確認済み」と発言。
宮本委員長が「公党への暴言で、区民を侮辱するものだ」と述べると、見解の相違だと答えました。

この問題では、市民団体の「CAN(Check Action Network)めぐろ」(中村正子代表)が「大きな違和感」を抱き、現職が使う表現かと「あきれ、怒りや情けなさを感じた」と4月に公開質問状を提出。

青木区長は回答で「特定の候補者に向けたものではない」とし、「共産主義のイデオロギー」から区民を守る立場の表明で「ヘイトをあおるものではない」などと述べています。

(2020年6月3日付「しんぶん赤旗」より)