共産党が品川で羽田新ルート調査/低空飛行 「車輪見える」

羽田空港増便に伴い、3月末から都心上空を低空飛行させる新ルートの問題で7日、日本共産党の笠井亮、宮本徹の両衆院議員、山添拓参院議員が、都議団、品川区議団、住民らとJR大井町駅周辺で現地調査しました。

笠井・宮本・山添議員ら参加

飛行ルートを確認する(左4人目から)山添、笠井、宮本氏ら=7日、東京都品川区(「しんぶん赤旗」提供)

同区では区議会が新飛行ルートを「容認できない」という決議を全会一致で可決。
反対住民は同ルートの賛否を問う区民投票実現に向けて運動しています。

この日、国土交通省は南風時のルートで、旅客を乗せて飛行する「実機確認」を実施。駅の上空を5に1本程度の割合で飛行機が低空飛行します。

住民の測定機で、騒音は軒並み、一般的な騒音賞安でゲームセンター店内とされる80デシベルを超えました。
飛行の高さは約300メートル弱といわれています。

駅前のスーパーで買い物をしてきたという女性(36)は「車輪がはっきり見える高さで飛んでくるなんて驚き。小学生の子どもがいるし、とても心配です」と話しました。

「羽田増便による低空飛行ルートに反対する品川区民の会」の共同代表は「3月中旬から始める区民投票条例制定の直接請求署名を何としても成功させて、区議会与党にも縛りをかけて区が一致して反対しているとを示したい」と話しています。

低空飛行する飛行機=7日、東京都品川区
(「しんぶん赤旗」提供)

国交省測定 騒音「鉄道車内並み」

国土交通省が公表した、南風時に都心上空ルートで着陸する飛行機の騒音データでも、騒音の目安として幹線道路周辺や鉄道の車内と同程度とされる騒音が相次いでいます。

5日測定の速報値では、高度約1000~1100メートルを飛行するとされる中野区内で、騒音の最大値が主要幹線道路周辺(昼間) や鉄道の車内と同程度とされる72デシベルで、1回の飛行で70デシベル以上の騒音が続いたのは約5秒間でした。

高度約700メートルとされる港区では、騒音の最大値が航空機の機内やゲームセンター店内と同程度とされる80デシベル前後で、1回の飛行で70デシベル以上の騒音が続いた時間は約16秒間でした。

高度約300メートルとされる品川区大井町駅付近では、騒音の最大値は73デシベルで、1回の飛行で71デシベル以上の騒音が続いたのは6秒間でした。

(2020年2月8日付「しんぶん赤旗」より)