台風19号 道路、橋、上下水道一日も早い復旧を

2019年10月31日

山添・吉良共産党議員ら 被災地・西多摩へ
 台風19号の影響による大雨は、東京各地にも大きな爪痕を残しました。日本共産党の各議員は被災地を回り、被害状況をつかむとともに、住民から聞いた要望を行政に届け、早急な対応を求めています。

国、都の支援求める あきる野市市長と懇談
 17日には山添拓、吉良よし子両参院議員、原田あきら都議が、あきる野市の村木英幸市長を訪ね、懇談しました。山根トミ江、松本ゆき子両市議が同席しました。
 あきる野市では、多摩川に合流する秋川が氾濫し、全壊住宅2件が出たほか、浸水家屋81件(床上52件、床下29件)、土砂崩れ34件、河川護岸の浸食・崩壊等13件、道路崩落6件など(17日現在)、深刻な被害が出ています。
 村木市長は「川沿いの土手が崩落して市道も一緒に崩れた地区や、集落に通じる道路が遮断された地区が出ました。秋川が氾濫して被災した住民や観光業者もいます。国、都の支援を受けて修復に取り組みたい」と語りました。
 山添議員は13日に同市内の被災地を吉良議員とともに視察し、住民から聞き取った要望などを伝えました。「市長就任当初から大変な事態と思いますが、乗り越えるために党派を超えて協力して頑張ります」と激励しました。

日の出町 都道が通行止め
 日の出町では折田真知子町議とともに都道が崩落し、自動車の通行ができない細尾地区の特別養護老人ホームを訪問しました。
 道路は温泉施設「つるつる温泉」とつながる都道184号線で、約100mにわたって2車線とも平井川(多摩川の支流)に崩れ落ちていました。ぐにゃぐにゃに折れ曲がったガードレールが川底に残されていました。仮設の歩道が山側の民家の間を縫って造られ、住民らは小型のリヤカーを使って物資を運んでいました。
 特養老人ホーム(入所者約100人)の玄関には、非常用飲料水の容器が多数並べられていました。施設長の男性は「見たこともない増水だった。まさかという感じだった。裏山が崩れないか不安だった」と振り返りました。現状については「電気・水道は復旧し、入所者の食事も提供できていますが、都道の通行止めで食材やおむつ、シーツの運搬が大変。火事などの救急搬送に不安があります」と語りました。
 観光・温泉施設の男性職員は「施設に被害はなかったが、道が復旧しないとお客は来れないし、下水道も仮設状態なので営業ができない。これから紅葉シーズンでかき入れ時なのに、どうしたらいいのか。パート職員の生活のこともある。近くの商業施設もみんな同じ不安を抱えている」とのべ、早急な道路復旧を訴えました。
 視察を終えた吉良議員は「現場に来ないと分からない、きめ細かい対応が必要なことを実感しました。国、都、自治体と連携して支援を求めていきたい」、原田都議は「とにかく対応を急ぐことが大事だ。一日も早い復旧を求めていきたい」と話しています。

奥多摩町 孤立集落、断水も 大沢町議 住民から聞き取り
 奥多摩町では土砂崩れや道路の崩壊による通行止めが多発。日原街道(都道204号)では、氷川~日原終点までの区間で通行止めが続き、日原地区(48世帯82人)が孤立しています。
 断水も一部集落で発生。日原地区は道路崩壊に伴う水道管の損傷で断水。氷川地区、古里地区の一部、約2600戸で断水が続いています。町は応急処置を含め復旧を急ぐとともに、東京都の応援などを得て、給水車を巡回させるなどして、復旧までの対応を行っています。町では温泉施設「もえぎの湯」の無料開放と巡回バスを走らせています。
 町で唯一の共産党町議、大沢ゆかりさん(53)は15日、孤立した日原地区の住民約40人から電話で状況を聞き、住民要望を町や都に届けています。崩落した道路の復旧には2~3カ月かかると言われています。
 大沢町議によると、「水が出ないのが一番困る」と、多くの住民が訴えていると言います。中でも水洗トイレを流す水の確保が大変で、山から引いている水道がある家庭以外、湧き水を汲みに行くのに苦労しているとのこと。また、「肉や野菜がほしい」「薬がなくなったらどうしよう」といった不安の声が多く寄せられています。
 大沢町議は「仮設の橋を架けるという話もありますが、具体的なことが発表されていないので、みなさん不安を感じています。復旧計画の情報を早く知らせることが急がれます。トイレ用の水や生鮮食料品などの物資輸送の継続が必要です」と話します。