【都議会代表質問】「築地守る約束破るな」清水ひで子都議が小池知事を追及/東京五輪贈賄疑惑も

日本共産党の清水ひで子東京都議は26日の都議会代表質問で、「築地は守る」「市場機能を確保」との約束を破って、築地市場跡地を国際会議場などの集客拠点として再開発する方針案を打ち出した小池百合子知事を追及しました。

質問する清水ひで子議員=26日、東京都議会(「しんぶん赤旗」提供)
小池知事は2017年都議選告示の3日前に公表した市場移転の「基本方針」で、「築地は守る」「市場としての機能を確保」と明言しました。

清水都議は、知事が今年1月公表の「築地まちづくり方針素案」で、この約束を「ことごとく覆した」と指摘。
「『築地は守る』の公約を撤回したことは明白だ」と批判しました。

また、築地市場跡地を都の市場会計から一般会計に5,423億円で売却(有償所管換え)する2018年度補正予算案が予算特別委員会に付託されないことを示し、「都民と都議会への説明責任を軽視したと言われても仕方ない」と批判しました。

清水都議は、小池知事が築地再開発方針について「仲卸業者の要望を踏まえながら検討する」と答弁していたにもかかわらず、まちづくり方針素案で仲卸業者の要望を踏まえた形跡がないと批判。
築地市場の解体工事を中止し、仲卸業者や場外市場業者の声を取り入れ、方針をつくり直すよう求めました。

小池知事は基本方針で示した「築地は守る」について、「築地が培ってきた大切なものを守り発展させるという思いで述べた」などとごまかし、民間主導で再開発を進めると答えました。

五輪招致 贈賄疑惑の解明を

清水ひで子都議は都議会代表質問で、2020年五輪・パラリンピックの東京招致活動をめぐる贈賄疑惑や不透明な大会開催経費について、小池百合子知事をただしました。

この問題は2013年、招致委員会がシンガポールのコンサルタント会社に振り込んだ2億3,000万円をめぐる疑惑です。
これがアフリカのIOC委員の買収工作に使われたとされ、竹田恒和・日本オリンピック委員会(JOC)会長の関与が指摘されています。

清水都議は、「2億円余が誰に流れ、どのように使われたのか、ブラックボックスの状態を放置することは許されない」と強調し、真相解明を求めました。

小池知事は「ロビー活動などは招致委員会が担当しており、公費も支出していなかったと聞いている」とし、フランス司法当局の捜査の推移などを見守り、状況に応じて必要な対応を行うと答えました。

清水都議はまた、組織委員会との共同実施事業として都が2019年度予算案で計上した1,593億円の内訳を詳細に明らかにし、同事業のパートナー企業との契約金額を公表するよう要求。

小池知事は、共同実施事業については透明性の確保に取り組むと答えました。

(2019年2月28日付「しんぶん赤旗」より)