畳3枚大 巨大プラスターが注目 西東京市議選 共産党4氏全員当選

2019年1月21日

 12月23日に投開票された西東京市議選(定数28、立候補33人)で、日本共産党は藤岡ともあき(72)=3期=、保谷清子(71)=5期=、大竹あつ子(49)=1期=(以上現)、中村すぐる(31)=新=の4氏全員が当選しました。

市の負担増計画を告発

 4月の統一地方選、4月の参院選の前哨戦としてたたかわれ、日本共産党は投票率が前回より4%近く低くなるもとで、6868票を獲得。得票率では前回並みを維持し、現有4議席を守りました。日本共産党北多摩東部地区委員会は選挙結果を受けて発表した声明で、「市民負担増計画ストップ、消費税10%増税中止、9条改悪を許さないために、みなさんと力を合わせて奮闘する」と表明しました。
 一方、現有8から2議席増の10議席獲得で、公明党と合わせて与党過半数を狙った自民党は1人落選、過半数獲得はなりませんでした。
 自民、公明両党が支える丸山浩一市政は、これまで無料だった市民集会所や地区会館を19年4月以降に有料化を計画。無料だった前立腺がんと咽頭がんの検診有料化に続き、胃、肺、大腸、子宮、乳がんの5種類の無料検診を、2020年4月以降に有料化する計画です。
 さらにスポーツ施設の駐車場代の有料化や保育料や学童クラブ育成料、国民健康保険料、はなバス(コミニティバス)運賃など、軒並み値上げを打ち出しています。
 日本共産党は4候補全員当選で、憲法改悪や消費増税など安倍・自公政権の暴走政治に審判を下すとともに、市政では自民、公明両党による過半数獲得を許さず、市政史上最悪と言われる負担増計画をストップさせようと訴えました。
 注目を浴びたのが、新人の中村氏が宣伝時に掲げた畳3枚分もある巨大プラスター。「有料化・値上げ計画 市民の声でストップを」と大書きされ、計画を具体的に示しています。大きさだけでなく、黄色の下地に黒字という色使いは遠目にも目立ち、通行人の視線を集めました。
 論戦で追い詰められた自民、公明両党は、根拠も示さず「そんな計画はない」「ウソだ」と、共産党を攻撃。内部組織を引き締め、新人3人を立てた自民党は候補者同士が競い合い、得票増につなげました。

凋落の都ファ

 都民ファーストの会は、唯一公認を出した現職候補瀧島喜重氏(前回は次世代の党、日本会議会員)が落選。国民民主党公認も落選しました。
 瀧島氏は、小池百合子知事との2連ポスターや知事の顔写真入り選挙はがきなど、都ファ特別顧問の小池知事を前面に出していました。この結果に都政専門紙「都政新報」は、「都民ファ惨敗 視界不良」と報じています(12月28日付)。

立民は2議席
 初めて市議選に公認候補2人(現新各1人)を立てた立憲民主党は、長妻昭衆院議員ら国会議員が支援に入り、市政では与党の立場でありながら、安倍政権と対決する国政野党をアピール。合計5000票近くを獲得し、新人の佐藤大介氏(末松義規議員秘書)が3位、森信一氏(都ファ都議推薦)は無所属で立候補した前回より740票増やして8位で当選しました。