鳥越都知事候補が政策発表
「三つのよし」実現する東京へ

2016年7月17日 ,

東京都知事選(31日投票)で、野党統一候補の鳥越俊太郎氏=日本共産党、民進党、社民党、生活の党推薦=は15日、政策「『あなたに都政を取り戻す』~『住んでよし』『働いてよし』『環境によし』を実現する東京を!」を発表しました。

政策は、(1)都政への自覚と責任(2)夢のある東京五輪の成功へ(3)都民の不安を解消します(4)安全・安心なまちづくり(5)笑顔あふれる輝く東京へ(6)人権・平和・憲法を守る東京を―の6本柱です。

冒頭、鳥越氏は政策の前提となる政治姿勢として「私は聞く耳をもって、都民のさまざまな意見を聞き、批判を受けとめ、すべての都民が自由に発言できる風通しの良い都庁をつくります」と表明。都民の幅広い意見を聞いて、都政の運営に努めるとしています。


鳥越俊太郎候補の政策(全文)

「あなたに都政を取り戻す」

「住んでよし」「働いてよし」「環境によし」を実現する東京を!

◎私は聞く耳をもって、都民のさまざまな意見を聞き、批判を受けとめ、すべての都民が自由に発言できる風通しの良い都庁をつくります。

■都政への自覚と責任

都政は、都民が汗水たらして働いて納めた税金で成り立っています。

この原点を忘れた都知事が、2代続けて政治とカネの不祥事で都政を混乱させました。私は「納税者意識」を胸にとめ、都民の負託に応えます。

→第2の舛添問題を起こさせない体制をつくります。

・知事の海外視察費用・公用車利用のルールを見直します。

・知事の視察等の情報公開を徹底します。

・政治資金規正法の見直しを東京都から国に働きかけます。

■夢のある東京五輪の成功へ

コンパクトでシンプルな2020年のオリンピック・パラリンピックを実現して、東京の可能性や魅力を世界へアピールします。

→ムダをなくしつつも、平和の祭典としての五輪を成功させます。

・五輪経費の徹底したコスト縮減を行います。

・東京の可能性や魅力を世界にアピールできる体制をつくります。

■都民の不安を解消します

医療・介護の充実、子どもの貧困や待機児童の解消に、早急に取り組みます。

がん検診の受診促進や骨粗しょう症対策等で、だれもが、いつまでも社会参加できる健康長寿の東京を目指します。

→都民のこころとからだの健康をあらゆる施策を通じて実現します。

・東京都のがん検診受診率は現在50%にも達していません。これをまずは50%、最終的には100%を目指します。

・だれもが先進医療を受けられる東京を目指します。

・受動喫煙防止に向けた条例制定に取り組みます。

・保育所の整備をはじめ、あらゆる施策を通じて、待機児童ゼロを目指します。

・保育士の給与・処遇を改善します。

・すべての子どもに学びの場が提供できる環境を整えます。

・貧困・格差の是正に向けて、若者への投資を増やすなど、効果的な対策に取り組みます。

・大介護時代に備え、特別養護老人ホームなど高齢者の住まいを確保します。介護職の給与・処遇を改善します。

・子育て・介護に優先的に予算を配分します。

■安全・安心なまちづくり

耐震化・不燃化の促進、帰宅困難者対策で災害に強い東京をつくります。

再生可能エネルギーの普及で、持続可能な東京を実現します。

→住宅耐震化率83・8%から100%を、再生可能エネルギー割合8・7%から30%を目指します。

・住宅・マンションの耐震化助成を拡充します。

・民間事業者との連携やITの活用などにより、ハード・ソフト両面からの防災対策を進めます。

・原発に依存しない社会に向け、太陽光やバイオマスなど、再生可能エネルギーの普及に取り組みます。

・テロ・サイバー攻撃などの脅威に対し、万全の備えを確立します。

■笑顔あふれる輝く東京へ

希望する人が正社員になれる格差のない社会を目指し、仕事と家庭の両立を支援します。東京の宝・職人を大切にするマイスター制度を拡充します。

→働く人の37・5%が非正規社員。正社員化を促進する企業を支援します。

・正社員化を促進する企業を支援し、不本意非正規社員の解消に努めます。また、最低賃金の引き上げを求めていきます。

・長時間労働の是正など、働き方改革で、ワークライフバランスを進めます。

・東京の宝である職人文化をマイスター制度で育みます。

・市区町村への財政支援を強化します。多摩格差を是正し、多摩・島しょ振興を進めます。

■人権・平和・憲法を守る東京を

憲法を生かした「平和都市」東京を実現します。首都サミットの開催や文化・若者交流の推進にもチカラを入れます。

→多様性を尊重する多文化共生社会をつくります。

・男女平等、DV対策、LGBT施策、障害者差別禁止などの人権施策を推進します。

・非核都市宣言を提案します。

(「しんぶん赤旗」2016年7月17日付より)