新春随想 北陸の旅国会へ思い新た/山添拓候補

2016年1月7日 ,

yamazoe_icon2新年は家族で北陸に旅をしました。寒ブリを求めて氷見へ、合掌造りの文化に触れようと五箇山・白川郷へと、海から山から。

旅の終わりに富山県立イタイイタイ病資料館を訪れました。三井金属工業の神岡鉱山から排出されたカドミウムが原因で腎臓や骨の障害を引き起こした四大公害病の一つです。健康被害の賠償を求めた裁判は、住民側が完全勝訴。住民による鉱山の立ち入り調査は毎年続けられています。苦難とその克服の現在進行形の歴史を感じます。

この裁判で弁護団副団長を務められたのが、後に日本共産党の参院議員として活躍された近藤忠孝さん。資料館の展示にも写真や名前があります。晩年は東京電力福島原発事故の被害弁護団にも加わり、京都から福島へ駆けつけておられました。私も弁護団の一員としてご一緒しました。イタイイタイ病裁判での経験を語って被害者を励まし、「勝つまでたたかう」という決意を強調されていました。

私自身が裁判を通じて感じてきたことですが、東電や国は、被害賠償はおろか再発防止や放射能汚染対策においても、被害者の声を踏まえず不誠実な態度を必ず勝ち抜き、国会で取り組まなければとの思いを新たにした新春の旅でした。

(「しんぶん赤旗」2016年1月7日付より)