企業団体献金2.8億円 自民突出、総額の95.8%

2021年11月18日

東京都選挙管理委員会が政治資金報告書を公表

東京都内の政治資金パーティ収入上位20団体

東京都内の自民党、公明党など4党が集めた企業・団体献金は総額2億8875万円で前年比76・3%に減少し、自民党が総額の95・8%と突出していることが17日、東京都選挙管理委員会が公表した2020年分の政治資金報告書でわかりました。コロナ感染症の拡大で政治資金パーティーの開催収入も前年比36・7%減となりました。
報告書を提出した3960団体の20年の収入総額は104億8464万円で前年比30・2%減でした。このうち9政党の収入総額は64億3891万円で前年比24・5%減。企業・団体献金を受けた4党のうち、トップの自民党が2億7669万円(前年比18・6%減)と突出。次いで公明党の931万円(同72%減)、立憲民主党205万円、れいわ新選組70万円でした。
国会議員で企業・団体献金を最も多く集めたのは自民党の平将明衆院議員の2523万円、都議は同党の高島直樹氏の1018万円でした。
日本共産党は党費と「しんぶん赤旗」発行などの事業収入、個人寄付で収入を得ており、企業・団体献金や憲法違反の政党助成金は受け取らず、政治資金パーティーも開いていません。

自公などパーティ7.3億円 都民ファは2861万円集める

自民党、公明党などの国会議員、東京都議らが昨年、都内で開いた政治資金パーティーで7億3466万円を集めたことが17日、都選挙管理委員会が公表した2020年分政治資金収支報告書で分かりました。
政治資金パーティーは、形を変えた企業・団体献金の温床となっています。昨年は87団体が開催。コロナ禍で開催団体数も収入額も前年から大きく減りました。
収入額が最も大きかったのは「東京未来の会」(代表・松原仁衆院議員)の3402万円でした。
小池百合子知事が特別顧問を務める都民ファーストの会は、昨年12月に新宿区で開催予定だったパーティー(今年に延期)で、北区の家具販売大手企業ニトリや、業界団体、連合東京の政治団体から2861万円を集めました。
自民党の長島昭久衆院議員(比例東京)は昨年11月に千代田区で開いたパーティーで、1934万円を集めました。収入から支出を差し引いた利益の収入に対する比率(利益率)では92・5%でした。
公明党都本部が昨年1月に新宿区で開いたパーティーでは、会費1万円で1541万円を集めました。
自民党の小林史明(広島7区)、高木毅(福井2区)両衆院議員ら都外の政治家も都内でパーティーを開き、資金を集めていました。

(「しんぶん赤旗」2021年11月18日付より)