小さな声向き合う政治を 子どもたちの思い国政に

総選挙が秋に迫っています。日本共産党衆院比例予定候補(東京ブロック)で、吉良よし子・山添拓参院議員事務所の事務局長の坂井和歌子さんはこの間、「子どもの声を聞く社会」をテーマに、各地の視察などを重ねてきました。総選挙への決意とともに、聞きました。

日本共産党衆院比例予定候補
坂井和歌子さんに聞く

―東京五輪の開催が強行された中、関連施設を調査されています。
感染対策の現状を調査するため、選手村や競技会場、プレスセンター、関係者を運ぶバスの運転手の宿泊所などを視察してきました。
海外から来たメディア関係の人たちは、14日間はメディアセンターと競技場などにしか行かないというのが、政府の言う建前ですが、プレスセンターに行くと、海外のメディアの人たちが普通に、駅や周辺のレストランなどに出入りしていました。政府のいう「バブル方式」のバブルなどそもそもなかった、というのが実態です。
また、競技場では、観客席が強烈な日差しにさらされていました。ここに学校連携観戦で子どもたちを連れてくるはずだったんだと思うと、子どもたちの安全が二の次になっていることを実感しました。
保護者としてはコロナ感染や熱中症の心配など、学校連携観戦を中止してほしいと思っていましたが、もっときちんとした形で、五輪が開けていたら、子どもたちにとっては、世界の多様性を知る一生に一度の体験の機会になっていたはずです。政治の貧困が子どもたちから貴重な機会を奪っていることを、悲しく残念に感じます。

―立候補の発表以降、子ども関連の分野で調査を重ねてきたそうですね。
今回の選挙に向けた私のテーマを「子どもの声を聞く社会をつくりたい」にしています。
その大きな理由は、昨年3月からの全国一斉休校で、子どもたちが卒業式など大事な時期を奪われたことです。私の子どもも4月に小学校1年になり、入学式は校庭での「青空入学式」でした。学校再開後も、給食や休みの時間、友だちとあまりおしゃべりしないように言われます。2年生の1学期が終わって、ようやく学校に慣れてきたかなという感じです。
子どもたちにとって、本当につらい1年だったなか、大人たちが、そういう子どもたちの声に、もっと耳を傾ける、そういう社会をつくらなくては、と思います。

政治の発信の力を実感

―保育士の資格試験の勉強もしたそうですね。
国政に立候補するのは3回目で、初めての立候補は、保育待機児の問題で周りの親たちと運動をしていた時期でした。その後、保育の死亡事故の問題にも取り組みました。保育の質を低めようという今の政治に対し、保育のことをきちんと知りたいと勉強して、今年1月に保育士資格の試験に合格しました。
また、候補者になってからは、「声を聞く」シリーズとして、子どもにより良い環境をと取り組んでいる人たちの話を聞こうと、各地を訪ねて発信してきました。子どもたちが自由に遊べる遊び場であるプレーパークや、町田の無料塾、障害児を育てる親の現状など、さまざまな子どもの現場で聞き取りをしてきました。
無料塾では、大人たちが一人ひとりの進路に真剣に向き合い、支える姿が印象的でした。そういう大人に出会えるかどうかで、子どもたちの人生が大きく変わっていく、そういう人たちの取り組みを大切にする政治を実現しなくてはと強く感じました。

―コロナの感染がさらに広がり子どもたちにも困難が広がっています。
昨年の1回目の緊急事態宣言の時に、吉良さんが、文科相から子どもの外遊びを認める言葉を引き出したことがありました。その時、私の息子の友だちのママから、「文科相が良いと言ったから、もし良かったら遊んでくれませんか」という連絡が来たんです。多くの親たちがコロナ禍のもとでの子育てに悩む中、政治が出すメッセージの力を実感しました。
都議選中も、街頭演説で「学校の卒業式が中止になったり、部活の試合もできなくて」といったことを訴えると、通りかかった子どもたちが立ち止まって聞いてくれることが、多くありました。有権者だけではなく、子どもたちにとっても身近な政治をつくっていきたいと思います。

―総選挙へ、決意をお願いします。
都議選を3連続で勝利するなかで、共産党都議団がベテランも若手もすごく大きな力を発揮して、これまで議席が少ない時には取り上げられなかった多彩なテーマを取り上げられるようになったことを実感しています。
国政でも、躍進して議席を増やせば、共産党ならではの「小さな声に光を当てる」活動が、もっともっとできるようになると思います。私自身、何としても国会に行き、子どもたちの声を国政で取り上げたい。共産党の躍進と、市民と野党の共闘の勝利、政権交代へ、全力でがんばります。